梅島三環子アナ 大好きなホヤが海水温上昇で大ピンチです…仙台放送アナウンサーコラム「書ける」

AI要約

ホヤが南三陸で死滅する危機に直面しており、漁師の苦しい胸の内が明かされる。

海水温の上昇が影響し、ホヤの成長が阻害されている実態が明らかになる。

水揚げ量が激減し、水産業の未来に不安が広がる状況に立ち向かう必要がある。

梅島三環子アナ 大好きなホヤが海水温上昇で大ピンチです…仙台放送アナウンサーコラム「書ける」

 私の大好きなホヤがピンチです。「ホヤが大量に死んでいる」という情報を南三陸の漁師さんから聞き「仙台放送Live News イット!」(月~金、午後3時45分~午後7時、宮城県内のニュースは午後6時9分~)の取材で漁船に乗せていただきました。伺ったのは、南三陸町歌津の漁港。船に乗って15分ほどの漁場で養殖ロープを引き上げてみると、見たことのないほど小さいホヤがありました。殻付きで、手のひらサイズにもならないほどの大きさ。むいてみても、刺身1枚分しか取れません。

 ホヤは、出荷できる状態に成長するまで3年から4年かかります。聞くところによると、昨年夏から秋にかけての海水温の上昇で4年ものはほぼ死滅し、その段階で全て処分したとのこと。普段なら出荷できる3年ものも、先ほどの通り売り物にならないほどの大きさです。「今年は、ホヤでの収入は見込めない」。漁師さんは苦しい胸の内を明かしてくれました。

 県内全体でそのような状況になっているということではありませんが、調べてみると死滅や生育不良は広い範囲でみられていると県の担当者は言います。実際に今年の水揚げ量は6月末時点で約805トンと、昨年の35%程度に留まっています。

 今年も連日、酷暑と言える暑さが続いています。海水温の上昇を止める要素も見つかりません。私の好物が…と言っている場合ではなく、水産業の今後について真剣に向き合わなければいけない状況になっていると痛感しました。