藤井棋聖 自身初&53年ぶり最年少「永世棋聖」王手! 山崎八段に連勝 タイトル5連覇へ

AI要約

将棋の第95期棋聖戦5番勝負第2局は17日、新潟市西蒲区の「高志の宿 高島屋」で指され、藤井聡太棋聖が山崎隆之八段に111手で勝利し、タイトル5連覇に王手をかけた。

山崎は秘策の後手番向かい飛車を選択するも、藤井の驚異的な一手に動じず完勝。AIの形成判断も挑戦者側に振れない展開だった。

藤井の永世称号「永世棋聖」の資格獲得がかかっており、山崎は15年ぶりのタイトル挑戦だが、厳しい状況に追い込まれている。

 将棋の第95期棋聖戦5番勝負第2局は17日、新潟市西蒲区の「高志の宿 高島屋」で指され、先手の藤井聡太棋聖(21)=王将含む8冠=が挑戦者・山崎隆之八段(43)に111手で勝利。シリーズ対戦成績を2勝0敗とし、タイトル5連覇に王手をかけた。防衛すれば自身初の永世称号「永世棋聖」の資格獲得となる。

 山崎は角換わりを回避した後、14手目で10分の考慮時間を投入し、向かい飛車を選択した。山崎の後手番向かい飛車は22年8月1日の永瀬拓矢王座戦(竜王戦決勝トーナメント)以来という秘策だったが、王者は動じず。65手目に5五桂と解説も驚く衝撃の一手で一気に踏み込むとそのまま押し切り。AIの形成判断が一度も挑戦者側に振れない完勝劇だった。

 同棋戦は20年7月に藤井が初戴冠した思い出のタイトル。今回防衛すれば中原誠十六世名人(76)の23歳11カ月を抜き、53年ぶりに永世タイトルの最年少記録を更新する。

 一方、山崎は約15年ぶり2度目のタイトル挑戦。本紙のインタビューでは今年3月、左目の緑内障と診断されたことを告白しており、「最後の大舞台の思いで指す」と覚悟を持って臨んでいるが、ついに後がなくなった。

 第3局は7月1日、愛知県名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われる。