山崎隆之八段 藤井棋聖に連敗 初タイトルへ崖っ縁 2年ぶりの秘策「向かい飛車」も

AI要約

将棋の第95期棋聖戦5番勝負第2局は17日、新潟市西蒲区の「高志の宿 高島屋」で指され、初タイトルを狙う後手の挑戦者・山崎隆之八段(43)が藤井聡太棋聖(21)に敗れた。

山崎は約15年ぶりのタイトル挑戦で、今年3月に左目の緑内障と診断されたことを明かしており、第3局の巻き返しに全力を尽くす覚悟で臨んでいる。

藤井は永世タイトルの最年少記録更新に挑戦し、第3局は7月1日に愛知県名古屋市で行われる。

 将棋の第95期棋聖戦5番勝負第2局は17日、新潟市西蒲区の「高志の宿 高島屋」で指され、初タイトルを狙う後手の挑戦者・山崎隆之八段(43)が藤井聡太棋聖(21)=王将含む8冠=に111手で敗れた。これでシリーズ対戦成績は0勝2敗となり、後がなくなった。

 山崎は角換わりを回避した後、14手目で10分の考慮時間を投入し、向かい飛車を選択した。山崎の後手番向かい飛車は22年8月1日の永瀬拓矢王座戦(竜王戦決勝トーナメント)以来という秘策だったが、及ばなかった。

 約15年ぶり2度目のタイトル挑戦。本紙のインタビューでは今年3月、左目の緑内障と診断されたことを告白しており、「最後の大舞台の思いで指す」と覚悟を持って臨んでいる。悲願の初タイトルへ崖っ縁に立たされたが、第3局の巻き返しに全力を尽くす。

 藤井は今回防衛すれば中原誠十六世名人(76)の23歳11カ月を抜き、53年ぶりに永世タイトルの最年少記録を更新する。

 第3局は7月1日、愛知県名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われる。