【切実】ドライバー不足 修学旅行や小学校行事に影響も トラック業界の深刻事情

AI要約

運転手の時間外労働時間が規制される『2024年問題』で、人手不足が深刻化しており、修学旅行や小学校の行事に影響が出ている。

修学旅行では、バス会社から断りの連絡があり、代替のルートや交通手段を用意する必要が生じている。

さらに、富山地方鉄道では高速バスを運休し、修学旅行の予約に支障が出るほどの人手不足が問題となっている。

【切実】ドライバー不足 修学旅行や小学校行事に影響も トラック業界の深刻事情

運転手の時間外労働時間が規制される『2024年問題』で、人手不足が深刻化しています。 ドライバー不足が、修学旅行にも影響しています。

 5月中旬、SNSに「中学校の修学旅行がピンチ。貸し切りバスが手配できなかったんだと。来週なのに…」という投稿がありました。

 投稿者が旅行会社から配られたという、保護者宛ての書面には、『ドライバー不足と時間外労働の上限規制により、バス会社から断りの連絡があった』と記載されていたということです。

 経緯について番組で、この書面を配布した近畿日本ツーリストに話を聞きました。

 当初、新大阪から奈良までのバスを確保していたが、スケジュールの変更で出発地が京都になり、その後、複数のバス会社に京都発のバスを依頼したが確保できず、在来線を利用することになったということです。

近畿日本ツーリストの担当者は、

「観光業界全体として、人手不足の影響が懸念される中、お客様の旅行に支障が出ないようあらかじめ代替のルートや交通手段を用意しておくなど、今後も誠心誠意対応していきたい」としています。

 他にも、富山地方鉄道では、修学旅行のバスドライバーを確保するため、5月10日~17日の間、高速バスなど計60便を運休しました。

 会社側は、高速バスを予約していた約20人に、他の便への変更や払い戻しの対応をとったということです。

富山地方鉄道の担当者です。

「修学旅行の予約を受けた2年前は、他のバスの運行に支障はないはずだった。しかし、4月から時間外労働に規制ができたことで、運転手の確保が難しくなり、高速バスを運休せざるを得なくなった」といいます。

 小学校の行事にも影響がでています。今年2月、北海道札幌市内の小学校のスキー学習がドライバー不足でバスを確保できず、数日前に中止になりました。

スキー学習の中止を受けて、児童の母親は、

「コロナでいろいろ制限され、我慢してきた中でようやく行ける状況になったのに、今度は大人の事情で小学校のせっかくの思い出作りが無くなるなんて…。寂しいというか、かわいそう」と話しています。