岐阜刑務所の全裸身体検査は違法 国に賠償命令、地裁

AI要約

岐阜刑務所に服役中の男性が全裸で身体検査を受け、精神的苦痛を被った訴訟で違法性が認められ、損害賠償を命じられた。

身体検査の過程での不適切な検査範囲や撮影、監視カメラ付き単独室への収容や所持品制限が違法であったと判決された。

岐阜刑務所は関係機関と協議し、今後適切な対応をしていくことを表明している。

 岐阜刑務所(岐阜市)に服役中の男性が、全裸での身体検査などで精神的苦痛を被ったとして、国に約177万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岐阜地裁(松田敦子裁判長)は29日、違法性を認め、約47万円の支払いを命じた。

 松田裁判長は判決理由で、扉を開け通路を通る職員らの目に触れる可能性のある状況で、全裸にして股間付近や尻にまで検査範囲を広げ撮影したと指摘。「必要な検査だったとは認められない。下着の一部をめくるなどして記録することも可能だった」とした。監視カメラ付き単独室に必要なく収容し、所持品を制限したのも違法とした。

 岐阜刑務所は「関係機関と協議した上で適切に対応していく」とした。