特定外来生物に指定 中国原産オオサンショウウオ 環境省

AI要約

環境省が中国原産のチュウゴクオオサンショウウオとその交雑種を特定外来生物に指定し、規制を強化することを発表。

チュウゴクオオサンショウウオは1972年以降に国内に輸入され、定着が確認された西日本の一部地域では駆除が進められる。

種の特徴や個体数減少の背景を採り上げ、国際的にも深刻な危機に指定されている状況を紹介。

 環境省は28日、中国原産の両生類「チュウゴクオオサンショウウオ」とその交雑種について、生態系などに被害を及ぼすと懸念される「特定外来生物」に指定すると発表した。

 7月1日から飼育や輸入、野生への放出などを原則として禁止する。

 環境省によると、チュウゴクオオサンショウウオは遅くとも1972年に国内に輸入され、その一部が野生化したとみられる。交雑種を含め滋賀、京都、広島など西日本の2府7県で定着が確認されている。指定により、こうした地域で駆除を進め、国の特別天然記念物であるオオサンショウウオの保全を図る。

 チュウゴクオオサンショウウオは灰色や黒色の体に淡色の斑紋があり、背面のイボが少ないのが特徴。中国国内では食用の乱獲が進んだことで個体数が激減し、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅寸前を意味する「深刻な危機」に指定されている。