北朝鮮が衛星打ち上げか 日本政府、Jアラート発令 失敗の可能性も

AI要約

日本政府は北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射され、全国瞬時警報システムを発令し避難を呼びかけたが、飛来しない可能性が高いとして解除。

北朝鮮は人工衛星の打ち上げを予告し、海上保安庁は航行警報を発表。日本政府は国連決議違反として中止を求める。

北朝鮮は過去に衛星打ち上げを繰り返し、新たな打ち上げ計画を表明している。

北朝鮮が衛星打ち上げか 日本政府、Jアラート発令 失敗の可能性も

日本政府は27日夜、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたと発表した。北朝鮮が打ち上げを予告していた人工衛星の可能性がある。日本政府は沖縄県を対象に全国瞬時警報システム(Jアラート)を発令し、避難を呼びかけた。

政府は発令から約20分後、「わが国には飛来しないものとみられる」として避難の呼びかけを解除した。

防衛省幹部は「予告していた地域に飛来しておらず、北朝鮮が意図した状況になっていない」として打ち上げ失敗を示唆した。

北朝鮮は日本の海上保安庁に対し、27日午前0時から6月4日午前0時の間に人工衛星を打ち上げると通報していた。人工衛星は昨年11月にも打ち上げた軍事偵察衛星の可能性がある。

海上保安庁は朝鮮半島西側の黄海とフィリピン・ルソン島東方の3カ所の海域に航行警報を発表。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)の外側の海域だった。

日本政府は、弾道ミサイル技術を使用した発射は国連安全保障理事会決議に違反するなどとして北朝鮮に対し打ち上げ中止を要求。岸田文雄首相は27日に韓国で開かれた日中韓首脳会談で、「北朝鮮に対し強く中止を求める」と訴えた。

北朝鮮は衛星打ち上げと称した発射を予告した上で過去7回実行している。朝鮮中央通信は昨年11月、北朝鮮が軍事偵察衛星を打ち上げ、成功したと報じた。日本政府は何らかの物体が地球周回軌道に投入されたことを確認している。北朝鮮は2024年に新たに3基を打ち上げる計画を表明している。