全体会議の定例化を変更、各党派個別聴取に 「今国会で意見集約」は堅持 皇室巡る与野党協議

AI要約

衆参両院は23日、各党派代表者を集め、皇室の課題に関する全体会議を開いた。会期末に向けて議論を進める予定だったが、個別聴取に変更された。

政府の有識者会議が提示した案について各党派が意見を述べ、女性皇族や旧皇族の身分維持、皇族数確保などが議論された。

会期中に総意のまとめを目指す方針を堅持しつつも、スケジュールの調整が課題となっている。

全体会議の定例化を変更、各党派個別聴取に 「今国会で意見集約」は堅持 皇室巡る与野党協議

衆参両院は23日、各党派代表者を衆院議長公邸に集め、皇室の課題に関する2回目の全体会議を開いた。週に一度のペースで議論を続ける予定だったが、多忙を極める会期末に向けてスケジュール調整が困難との指摘があり、当面は衆参両院の正副議長が個別に各党派の意見を聴取し、必要に応じて全体会議を開くことになった。

23日の会合には額賀福志郎衆院議長ら衆参正副4議長、自民党の麻生太郎副総裁、立憲民主党の野田佳彦元首相ら衆参各党派の代表者が出席。政府の有識者会議が報告書で示した、①女性皇族が婚姻後も皇族身分を保持できる案②養子縁組による旧皇族の男系男子の復帰案-などについて、それぞれ見解を述べた。

自民からは「皇族数確保の必要性は多くの会派間で考え方に隔たりがない。早急に結論を得るべきだ」との意見表明があった。

額賀氏は終了後の記者会見で、各党派への個別聴取に切り替えたことについて「会期末で日程がタイトになっている。(両院正副議長が)しっかりと丁寧に各党派から意見を聞いて調整を図っていく」と説明した。

その上で、すでに明らかにしている「今国会中の意見集約」との目標は堅持していると強調。「『可能な限り今国会中に総意をまとめることができることを目標に意を注ぎたい』という話をしているので、それは変わらない」と述べた。

一方、国民民主党の玉木雄一郎代表は終了後、全体会議の定例開催が覆ったことに懸念を表明。記者団に「議長には改めてリーダーシップを発揮していただき、具体的なスケジュールと取りまとめに向けた戦略をきちんと示していただきたい」と要請した。