1~4月、介護の倒産50件超え 過去最多を記録(東商リサーチ)

AI要約

東京商工リサーチによると、今年1~4月に介護事業者の倒産が過去最多の50件を記録した。

介護業界では介護職員の処遇改善や報酬の増加があったものの、他産業との賃金格差が広がり、倒産件数が増加している。

介護業界の淘汰が急速に進行しており、上半期の倒産件数も過去最多を更新する可能性が高い。

1~4月、介護の倒産50件超え 過去最多を記録(東商リサーチ)

 東京商工リサーチは13日、今年1~4月に倒産した介護事業者が50件を超え、過去最多を記録したと発表した。

 同社は介護保険制度が始まった2000年から負債が1000万円以上の倒産を対象に集計している。今回の発表によると、同期間で倒産した介護事業者は51件と前年よりも16件増えている。これまで最多は20年の43件だった。倒産した事業者の内訳は、訪問介護22件▽通所・短期入所介護19件▽有料老人ホームとその他5件――だった。

 24年の介護報酬改定はプラス1・59%で、介護職員の処遇も2・5%改善した。

 しかし、他産業では5%を超える賃上げが相次いでいることから、同社は賃金格差の広がりに歯止めがかかっていないと分析。上半期の倒産件数も過去最多を更新することが確実だとして、「介護業界の淘汰とうたが急速に加速している」と指摘している。