紅こうじサプリ健康被害、大阪市が「食中毒」と断定へ

AI要約

大阪市の横山英幸市長は、小林製薬の紅こうじサプリメントによる健康被害を食中毒と断定する方針を示した。

厚生労働省は青カビ由来のプベルル酸が腎障害を引き起こし、他の物質の毒性は確認された。

市は対策本部会議を開き、製造工程のトラブルや食中毒の規模特定を目指す。

紅こうじサプリ健康被害、大阪市が「食中毒」と断定へ

 小林製薬の紅こうじサプリメントによる健康被害について、大阪市の横山英幸市長は20日、10月上旬にも食品衛生法が定義する「食中毒」と断定する方針を明らかにした。原料サンプルから検出された化合物のうち、青カビ由来のプベルル酸が腎障害を引き起こしたと厚生労働省が特定したため。

 10月上旬にも対策本部会議を開いて決定する。市は8月27、28日にも小林製薬の旧大阪工場(2023年12月閉鎖)への立ち入り調査や聞き取りを実施した。横山市長は「国の試験結果を受けて製造工程のどこにトラブルがあったのかも含め、公表できるものはしていきたい」と述べた。12月には食中毒の症状や規模の特定も目指している。

 厚労省によると、原料からは本来サプリに含まれない物質として、プベルル酸のほか、二つの化合物を検出。解析の結果、プベルル酸以外の物質は腎臓への毒性がないことが確認された。旧大阪工場と子会社の和歌山工場からは青カビが採取され、培養でプベルル酸を産生することが判明していた。【長沼辰哉】