ひょっとこ踊りの大会、発祥の地、宮崎・日向で 優勝は福岡の高1 

AI要約

福岡県みやま市在住の山下葵生(あおい)さん(15)が、宮崎県日向市で開催された「第41回日向ひょっとこ夏祭り」で個人部門で優勝した。

山下さんは4歳でひょっとこ踊りを始め、小学生時代から日向市の夏祭りで活躍し、今年の出場も5年ぶりだった。

山下さんは将来の目標としてマレーシアでの交換留学を控えながら、ひょっとこ踊りを通じて日本文化を広めたいと語っている。

ひょっとこ踊りの大会、発祥の地、宮崎・日向で 優勝は福岡の高1 

 福岡県みやま市在住の柳川高1年、山下葵生(あおい)さん(15)が、宮崎県日向市で8月にあった「第41回日向ひょっとこ夏祭り」(実行委主管)の日向ひょっとこ踊り一般部門個人戦「きつねの部」で優勝した。夏祭り実行委事務局の日向市観光協会は「正式なデータがないが、10代の優勝はなかなかない」と話している。

 山下さんは4歳の時、筑後地区のひょっとこ踊りグループ「ちっご愛好会」に入り、柳川市の公民館で練習を始めた。親戚の結婚式の余興でひょっとこを見て「何か引かれるものがあった」と言う。

 それから数カ月後、柳川市であった大衆演劇の前座で初舞台に立つ。4歳の子供の登場に会場が沸くと、山下さんはのめり込み、小学1年から「日向ひょっとこ夏祭り」に挑戦。日向市は「ひょっとこ踊り」の発祥地とされる本場だが、小学2年から5年までキッズ部門で4連覇を果たし、話題をさらった。

 小学6年以降は新型コロナウイルス感染拡大による「日向ひょっとこ夏祭り」の中止や、みやま市立瀬高中学時代に在籍した野球部の大会と日程が重なって参加できず、今夏は5年ぶりの出場だった。8人が参加したきつね部門では、手足を滑らかに動かして踊り切った山下さんが成人を押しのけて最高の評価を受けた。「キッズ部門とは違ってすごい緊張した。ライバルと思っていた京都の方に勝ててびっくりした。良かった」と振り返る。

 柳川高で生徒会役員を務め、来年はマレーシアへ10カ月間の交換留学を予定している。山下さんは「ひょっとこはいろんな人が笑ってくれ、モチベーションがあがる。日本文化として広めて踊る人が増えてくれたらいい」と話し、マレーシアでも披露する機会をうかがうという。帰国したら「日向ひょっとこ夏祭り」のひょっとこ部門の頂点を目指す。

 今大会では、「ちっご愛好会」もひょっとこを踊りながらパレードをする団体部門で2位にあたる金賞を受賞した。【降旗英峰】