「ゴム持ってないと毎回言われる」性感染症にかかった14歳少女 「梅毒」感染はことしも多数報告 若者が「性の相談」に駆け込む無料の相談所
大阪・ミナミで性の悩みに直面する若者たちの姿を取材。
性感染症にかかった若者の声や、避妊や妊娠への不安について探る。
若者たちが悩みを抱える中、大阪・心斎橋の相談場所の重要性を示す。
親や学校には相談できない“悩み”を抱えた若者たちが駆け込む相談場所が、大阪・ミナミにある。性の悩みに直面する若者たちの今を取材した。
夏休みも明け、新学期を過ごす若者たちが今抱える「不安」。大阪・ミナミで聞くと、切実な現状が見えてきた。
Q. 性感染症にかかったことはある?
女子(14歳):あるよ。
Q.何の病気?
女子(14歳):淋病。
Q.かかったのはいつ頃?
女子(14歳):5月の最後くらい。
Q.自覚症状は?
女子(14歳):何も。
Q.どうやって気づいたの?
女子(14歳):児童相談所に行った時に、婦人科に行って分かった。
Q.性感染症にかかったことは?
男子(21歳):カンジダ。
Q.相手は彼女?
男子(21歳):はい。
Q.病院は行きましたか?
男子(21歳):行ってないです。
Q.誰かに相談しましたか?
男子(21歳):友達とか。
Q.病気についてはどう調べたのですか?
男子(21歳):ネットで調べたら(カンジダと)同じ症状だったので。
この時期、特に多く報告されるのが「性の感染症」だ。
今年8月までの「梅毒」の感染者数は、これまで最も多かった2023年に次ぐ高い水準で報告されていて、男女共に20代が多い傾向にある。
夏休みなど、長期の休みの間に若者たちの性交渉の機会が増えるためといわれている。
同時に、“予期しない妊娠”への不安の声も…。
女子(14歳):ゴム持ってないとか毎回言われる。
Q.そういう時はどうする?
女子(14歳):普通に『帰る』って言うけど、帰してくれないよな。
Q.不安だけどしちゃうこともある?
女子(14歳):うん。
性の悩みに直面する若者たち。そんな深刻な声を受け止める場所が大阪・心斎橋にある。
「スマルナステーション」では、常駐する助産師が対面やLINEで無料の相談を受け付けている。
相談者:生理が遅れている。
相談者:妊娠している可能性はありますか?
相談者:ピルとコンドームだけで本当に避妊できるのでしょうか?
「性交渉」や「避妊」、「妊娠への不安」に関する相談は、夏休みが終わった頃に増え始めるという。
スマルナステーションには、自分の体に関する悩みを正しい知識で解決したいと、足を運ぶ若者も少なくない。
この日は、生理の影響で体の不調に悩む彼女を心配した彼が一緒に相談に訪れた。
助産師:そばにいて、やっぱり『(彼女が)しんどそうだな』って?
彼氏(21歳):僕もあんまり、できることが限られてるんで…。
彼女(21歳):これぐらいのことって、病院に行くようなことなのかなとか。
上のフロアには提携する婦人科のクリニックもあり、緊急を要する場合にはすぐに医師につなぐことができるのも特徴だ。
助産師:医療の現場ではなくて、ちょっと違うところで気軽に聞けるっていうのは、すごくいい形ではあるかなと思っています。
さまざまな情報であふれる時代。若い人たちの大切な体を守るための取り組みが広がっている。