復興支援で1300人走行 ツール・ド・東北開催 宮城

AI要約

東日本大震災からの復興支援のために開催された「ツール・ド・東北2024」に約1300人が参加。自転車で被災地を巡り、被災地の復興を感じながら走った。

参加者は競技をせずに完走を目指し、石巻専修大からスタートし、リアス式海岸や山あいの景色を楽しみながら65、100、180キロのコースを走った。

休憩ポイントでは地元の食材を楽しんだり、大川小学校で犠牲者に手を合わせる姿も見られた。参加者からは復興の進捗や景観の変化が感じられたという声があった。

復興支援で1300人走行 ツール・ド・東北開催 宮城

 東日本大震災からの復興支援などのため、参加者が自転車で被災地を巡る「ツール・ド・東北2024」(一般社団法人ツール・ド・東北、河北新報社主催)が15日、宮城県石巻市などの沿岸4市町で開催された。

 全国から約1300人が参加し、時折雨が降る中、復興の進む被災地を駆け抜けた。

 タイムや順位を競わずに完走を目指して被災地を走るイベントで、参加者はスタート地点の石巻専修大(石巻市)で大震災の犠牲者に黙とうをささげてから出走。リアス式海岸や山あいの景色を楽しみながら65、100、180キロの3コースに分かれて走った。

 途中の休憩ポイントで地元の食材に舌鼓を打つ人も。津波で児童と教職員計84人が犠牲となった震災遺構「大川小学校」では、自転車を降りて静かに手を合わせる姿が見られた。

 青森県八戸市から初めて参加した河原木春久さん(65)は180キロに挑戦。「天候は残念だが、景色は最高。アップダウンがあって楽しい。来年も参加したい」と話した。15年から複数回参加しているという横浜市の40代男性は「当時は何もなかったが、養殖が行われるなど海の景観が全然違う」と復興を肌で感じた様子だった。

 2013年から河北新報社とヤフーが開催。11回目の今大会から、共催する自治体との連携強化を目指して設立された同法人と河北新報社の主催となった。