どのように教えるか悩む親も多い「性教育」…親子がともに学べるイベントを生野キャスターが取材

AI要約

性教育イベント「Family Heart Talks」では、親と子供が一緒に学ぶ機会が提供され、プライベートゾーンの重要性や性犯罪から身を守る方法が指導されました。

性教育のタイミングや方法についての悩みがある中、専門医の声や国連機関のガイダンスによって5歳からの性教育開始が推奨されています。

参加者からの反応や親子のコミュニケーションについても触れられ、将来的に保育園や学校での性教育イベントの開催が模索されています。

どのように教えるか悩む親も多い「性教育」…親子がともに学べるイベントを生野キャスターが取材

「子供への性教育」と聞くと、いつから、どのように教えるべきか、悩む方も多いのではないでしょうか。

親と子供が一緒に性教育を学ぶイベントを取材しました。

生野陽子キャスターが訪れたのは、3歳から8歳の子供と保護者が一緒に参加した性教育のイベント「Family Heart Talks」。

発起人は、11歳の娘を育てるモデルの鈴木えみさん。

会場には約100人の親子が集まりました。

プロジェクトの発起人・モデル 鈴木えみさん:

(Q. プロジェクトのきっかけ)私自身が小さいときに何度か嫌な思いを経験したことがあり、その時は知識がなかったので誰にも言えなくて、大人になってふと思い返したときにあれってそういうことだったんだと。悔しい気持ちになった経験があった。

「同じ思いをさせたくない」と、子供が自分自身を守れるよう正しい性の知識を伝えたいという鈴木さん。

親の悩みで多いのが“性教育を始める年齢”だといいます。

日本産科婦人科学会専門医・坂本愛子医師:

早くからすると性行動が早まるのではないかというふうに思われがち。実は逆で、性行動に慎重になるという世界的データもある。

国連機関のガイダンスによると、性教育の開始年齢は“5歳から”を推奨。

“プライベートゾーン”と呼ばれる体の大事な部分を繰り返し伝えることが重要だといいます。

日本産科婦人科学会専門医・坂本愛子医師:

風呂の時に幼い子だと母親と一緒に入ったりとかあると思う。プライベートゾーンというのは口と水着や下着で隠れる部分を示す。体の中で大事なところなので、誰にも見せたり触らせてはいけないというふうに伝える。

こうしたことを学んでおくと、もしも不審者が近づいてきたときにおかしいと気付くことができ、性犯罪から身を守ることにつながるといいます。

さらに自分の身に何かあったとき、「NO=嫌と言う、GO=その場を離れる、TELL=誰かに話す」重要性も教えました。

10代以下が被害者になった性犯罪の認知件数は、2022年に2776件と2年前から増加傾向にあります。

子供と話す時間をいつ作るか、鈴木さんは娘にドライヤーをかける時間を活用しているといいます。

プロジェクトの発起人・モデル 鈴木えみさん:

何かあったときにSOSを出せる環境を親がつくっておく。(性教育は)安心安全にすてきな人間関係を築いていける人になろうという勉強かなと思う。

参加していた小3・小1の父親は「(Q. 子供とどういうことを話す?)生理痛とかそんなことを口にするので、どうしたらいいのか分からないので、ほとんどはぐらかしている感じ。伝えることが大切だと思った」と話しました。

また、参加していた子供も「危険なところが分かった」と話していました。

2人の子供を育てる生野陽子キャスターも、イベントへの参加を通して新たな気付きがありました。

生野陽子キャスター:

子供がその場で理解できなくても親が学んでいる姿勢を見ることで大事なことを今やっているんだなと思うと思う。子供のSOSを受け止めるには自分が知っていないと子供に伝えられないし、それに気づいてあげることが一番重要だと思いました。

運営側は、保育園や学校でもこうした性教育イベントを開催していきたいということです。