101歳の化粧品販売員が伝授!仕事で理不尽な思いをしたときの対処法

AI要約

堀野智子氏は、ギネス世界記録認定の最高齢ビューティーアドバイザーとして一生楽しく働く秘訣を伝授しており、若い頃の働き方やコミュニケーション能力の重要性を語っています。

若き日の堀野智子氏は、電話交換手として活躍しながらモールス信号をマスターし、コミュニケーション能力を磨いていました。挑戦を続け、スキルを向上させることで昇進し、重要な役割を果たすようになりました。

彼女は仕事中に嫌なことがあっても、忘れることを心がけることで気持ちを引きずらずにすんでいました。理不尽な出来事も割り切って忘れることで、楽しく働く秘訣を見つけていました。

101歳の化粧品販売員が伝授!仕事で理不尽な思いをしたときの対処法

一生楽しく働きたいですよね。最高齢のビューティーアドバイザーとしてギネス世界記録認定された堀野智子氏は、著書『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』の中でそのための知恵を伝授しています。それは一体どんなものでしょうか? 本書から詳しく紹介します。

当時、電話交換手には、点(トン)と線(ツー)を組み合わせた「モールス信号」をマスターすることが奨励されていました。試験があって、合格すると、月々のお給料の他に「手当」がついたんです。

新しいことに挑戦するのに目のない私なので、一生懸命勉強して試験に合格し、晴れて手当がもらえるようになりました。友達からは「あんた、たくさんお給料もらえるから、毎月新しい着物をつくれるんでないの?」なんて冷やかされましたが、うれしかったです。

モールス信号をマスターしたこともあってか、就職して2年が過ぎたころには「監督」と呼ばれる立場になりました。今でいう「グループリーダー」ですね。ずらっと並んで座った電話交換をする「交換手」の背後に立って、何か手間取ったり、対応に困ったりしている人をサポートする役割です。まさに〝援護射撃〞そのものです。

今より通信事情がよくないですから、なかなかスムーズにつながらず、お客さんが怒り出すこともしばしばありました。そんなときに交換手に代わって、怒りを収めてもらうために「申し訳ございませんでした」などと愛想よくお詫びするんです。

言葉はあまりよろしくないですが、「上手になだめて、怒りを鎮めていただく」というのがグループリーダーの重要な役割の1つだったんですね。

嫌なことを引きずらないたった1つのコツ

私はもともと人見知りもしませんし、性格的にも陽気で、愛想のいいタイプだと思います。そうしたコミュニケーション能力は、仕事をすることで、否が応でも磨かれていった気がします。あのころ、毎日どれくらいの人と話をしたことでしょう。そして、どれだけ見知らぬ人からのお叱りの言葉に対して、お詫びを言い続けたことでしょう。

仕事をしていると、理不尽だと思うこともありますよね。そして、理不尽な思いをさせられて、愉快な気分になる人はいませんよね。でも、だからといって、不快感をずっと引きずるのはつらいものです。第一、誰も得をしません。

では、どうすればいいのか? 結局、割り切って「忘れてしまう」のがいちばんいいと思うのです。夜になったら寝て、翌朝起きたら忘れている。その繰り返しです。ものごとを割り切るのが得意で、嫌な気持ちに引きずられることのほとんどない私ですが、それもこのころに培われたものなのかもしれないと、今になってみれば思います。