違法営業取締りに密着…東京・新橋の飲み屋街で路上にテーブルと椅子出す無許可営業が横行「罰則も」

AI要約

新橋ではコロナ収束後に無許可営業が増加しており、警察OBによる巡回指導も効果を上げていない状況。

路上営業は道路法で禁止されており、緊急車両や歩行者の通行を妨げることもあるため区や警察が問題視。

地域のマナー意識やルール遵守が改善されない場合、将来的には罰則などの措置が必要とされている。

違法営業取締りに密着…東京・新橋の飲み屋街で路上にテーブルと椅子出す無許可営業が横行「罰則も」

4日夜、「イット!」の取材班が向かったのは、飲食店がひしめく東京・新橋です。

店の前にはテーブルと椅子が置かれ、酒を楽しむ客で路上がびっしりと埋め尽くされていました。人1人歩くのがやっとのスペースしかありません。

“サラリーマンの街”として親しまれ、1000軒以上の飲食店がひしめく新橋駅周辺で、こうした路上での無許可営業が相次いでいます。

港区によると、無許可での路上営業が増え出したのはコロナが収束し始めた2023年1月ごろ。

2024年4月からは、警察OBらによる巡回指導員がパトロールを実施していますが、注意しても再び路上にテーブルを出し営業する店が後を絶たず、いたちごっこの状態が続いています。

道路上に物を置く行為は道路法などで禁じられています。

緊急車両や歩行者の妨げとなるケースもあり、区に苦情が寄せられているのです。

パトロール隊が注意する前と後の写真を見ると、いかに広い範囲を無許可で占有していたかが分かります。

なぜ、無許可で路上営業を続けるのか。店を取材すると…。

無許可で路上営業する店員:

お客さんの希望です。ダメなのは知っていますね。他の席があったら、すぐに中にご案内する。

禁止だと分かった上で、“客の希望”で路上営業していると主張。

中には、より悪質なケースもあるといいます。

港区道路監察員:

これが工作物で、敷地はここからここまでしかないんですよ。工作物でこの上にテーブル出して営業、本来は違法です。

警視庁によりますと、これまで数十の店に「警告」を出すなど定期的なパトロールを行っているとした上で、「これまで指導・警告を繰り返してきたが改善されない。今後、立件することも視野に検討している」としています。

こうした新橋の状況に街行く人は、「地域のルールだから、そこはマナーしっかりしないといけない。しょうがない。店の敷地外に案内されたら気まずい」「ルールを守って(敷地内で)ぜひ続けてほしい。なくなったらさみしいので」などと話しました。

港区まちづくり課の大久保光正課長は、客が飲んでいる行為について罰せられることはないとした上で、「将来的には何らかの措置・罰則を考えていかなければならない」としています。