約3割の自治体で給食費無償化 給食提供受けていない児童の公平性に課題 愛知・みよし市が無償化を拡大へ

AI要約

みよし市が中学生以下の給食費を無償化する方針を明らかにした。

給食費無償化の普及と課題について、全国の動向も紹介。

文部科学省が給食費無償化の公平性を検討していくと発表。

約3割の自治体で給食費無償化 給食提供受けていない児童の公平性に課題 愛知・みよし市が無償化を拡大へ

子育て世帯の経済的負担を減らすため、みよし市は中学生以下の2024年度の給食費を無償化する方針を明らかにしました。

現在、みよし市では市内の公立小中学校の児童・生徒と第2子以降の保育園児や幼稚園児の給食費を無償化しています。今回さらに子育て世帯の経済的負担を減らすため、対象から外れている私立の小中学校に通う児童・生徒などや第1子の幼稚園児や保育園児に拡大します。これにより市内に住む3歳以上中学生以下のすべて子どもの給食費を無償化とします。

現在9月議会に議案を提出中で可決、成立すると子ども1人あたり年間で約6万円から6万7000円負担が減ります。この取り組みについて、子どもを持つ市民は。

子どもを持つみよし市の市民:

「浮いたお金を他のことに回せるからありがたい」

「物価が高騰しているので助かる」

県内では、みよし市以外でも給食費の無償化を実施している自治体はあります。愛知県によりますと2024年6月の時点ですが、豊田市や豊根村など6つの自治体で公立の小中学校での給食費の完全無償化を実施しています。目的は、「保護者の負担軽減」や「少子化対策」などとしています。

給食費の無償化は、全国の自治体で広がっています。文部科学省の調査によりますと、2023年度、小中学生の全員を対象に給食費の無償化を実施している自治体は、1794自治体のうち約3割に当たる547自治体にのぼります。2017年度の76自治体と比べると、約7倍に増加しています。

一方で課題もあります。アレルギーがあり弁当を持参したり、不登校などで給食の提供を受けていない児童や生徒が全国で約28万5000人いることが、調査で明らかになりました。こうした児童や生徒は無償化による恩恵を受けにくくなるため、無償化による公平性をどう担保するかが課題となっています。

文部科学省は、こうした調査結果を踏まえて、給食費を無償化すべきか検討していく方針です。