この夏の暑さは「異常気象」 気象庁の検討会

AI要約

今年の夏は異常気象であり、7月と8月は猛暑が続いた。日本の夏の平均気温は120年ぶりに最高になり、気象庁の検討会では高温の原因が分析された。

偏西風の北側への蛇行や太平洋高気圧の張り出しなどが高温を引き起こした要因とされており、海面水温の上昇も影響している。

地球温暖化の影響がなかったと仮定しても、今年のような高温は起こりづらい状況であり、気象庁は今後も熱中症対策を呼びかけている。

この夏の暑さは「異常気象」 気象庁の検討会

この夏の暑さについて、「異常気象」との見解が示されました。

今年の7月は、全国的に記録的な高温となり、8月も猛暑が続きました。

6月から8月の夏期間の日本の平均気温は、去年の夏に続き、この120年あまりで最も高くなりました。

2日におこなわれた気象庁の「異常気象分析検討会」では、高温の要因について、偏西風が北側に蛇行したことや、太平洋高気圧の張り出しが顕著に強かったことで、日本付近が温かい空気に覆われ続けたことなどがあげられました。加えて、日本周辺の海面水温が記録的に高かったことも気温を押し上げたとしています。

検討会終了後に会見を開いた、検討会の会長で東京大学の中村尚教授は「異常気象といって差し支えはない」との見解を示しました。

さらに文部科学省の研究チームの分析によりますと、“地球温暖化の影響がなかった”と仮定してシミュレーションした場合、今年のような高温となる環境は、ほとんど発生しなかったということです。

気象庁は、今後も夏の厳しい暑さは続くとして、熱中症の危険をさける行動をとるよう呼びかけています。