【片平気象予報士が解説】自転車並みの速度『ノロノロ台風』の脅威 「台風から離れていても危険」
台風10号が北上し、勢力が強まっている状況。
台風10号の進路予報と近畿地方への影響。
台風から離れていても局地的な激しい雷雨に注意。
自転車ほどの速さでノロノロと『非常に強い勢力』で北上する台風10号。
台風から離れた近畿地方でも既に大雨や高波など台風の影響が出ている。
「台風10号は『台風から離れていても危険』」だと話す片平敦気象予報士が今後の台風の進路予報と、台風が近づく前に取るべき『対策』について解説する。
台風10号はあまり速度を上げておらず、28日（水）午後4時の推定の位置でも、九州の南の海上、屋久島の少し南西の海上をまだ北上してきている状況だ。
勢力はどんどん強くなっていて、中心気圧は935ヘクトパスカル、最大風速は50m、最大瞬間風速は70mと非常に強い勢力だが、速度は28日もゆっくり。
時速10キロ未満、自転車ほどの速度で九州の南の海上を強まりながら北上している。
このあとの進路については、速度はあまり早くならず、これから29日（木）にかけて、九州の西の沿岸部を進んでくる見通し。
30日（金）にかけて、だんだんと進路を東よりに変えてくる見通しで、九州のどこかに上陸するという可能性が高まっている。
その後、近畿地方への影響については当初の予想よりも随分遅くなってきていて、31日（土）になって、近畿地方に最接近し、予報円の円の中のどこかを進むということで、一番近づくのは31日（土）という状況になっている。
その後も速度はあまり早くならず、9月1日（日）、2日（月）と東よりに移動していくので、近畿地方は31日（土）から9月1日（日）にかけて影響が長引いてしまうという状況になっている。
近畿地方も28日（水）時点でも雨脚が強まってきている地域がある。
神戸市垂水区の『明石海峡大橋』では、28日（水）午後3時すぎ、雷が鳴り、雨脚が強まった。
このほかにも近畿各地で天気が急変し、突然の雷雨があった。
台風から離れていても局地的に激しい雷雨になる恐れがある。
近畿・徳島の28日（水）の夕方以降の雨の状況については、近畿地方では台風が近づく前から28日（水）の夜から29日（木）にかけても、大雨警報の可能性が高いという状況になっている。
徳島県も29日（木）から31日（土）にかけて、大雨警報の可能性が高いという状況で、台風が最も近づく前から、大雨に気をつけてほしい。 波も高まってきている。
