【熟年離婚の割合が過去最高】切り出すのは大半が女性…理由は『態度・浮気・お金』『50代以上限定マッチングアプリ』『長寿化』などで今後も増加!?
熟年離婚の割合が過去最高を記録し、同居期間20年以上の夫婦間の離婚が増加している。
女性からの離婚が7~8割で、主な理由は態度、浮気、お金など。出会いの増加や社会進出が要因とされている。
結婚から長い時間が経つことで気持ちが変わり、また、介護や親の関係など様々な要因で熟年離婚が増加している。
結婚した夫婦の3組に1組が離婚する現代。中でも『熟年離婚』の割合が過去最高を記録しています。結婚20年以上、そして、子育てが落ち着いた夫婦の離婚が増えているようです。熟年離婚を決めた理由は?お金の問題はどうなる?離婚カウンセラーの岡野あつこさんへの取材などをもとに情報をまとめました。
はじめに、離婚件数についてのデータ(厚生労働省より)を見ていきましょう。実は、離婚の“総数”は2002年をピークに減少しています。非婚化・晩婚化の流れもあり、婚姻件数が大幅に減っているからです。ただ、3組に1組が離婚しているという状況はここ20年以上続いていて、2002年で約38%、2022年で約35%となっています。
そうした中、同居期間20年以上の夫婦の『熟年離婚』の割合は増えています。1990年頃には15%以下でしたが、2022年は23.5%と過去最高値でした。
離婚カウンセラーの岡野あつこさんによると、今の熟年離婚の7~8割は女性から言い出すとのこと。主な理由は『態度』『浮気』『お金』で、昔は当たり前だったような“モラハラ”や“退職金の使い道”などで揉めるようです。また、男性側が離婚に抵抗して話し合いが長期化する傾向があり、このとき、「お金を渡したくない」など、お金の問題が出てくるそうです。その他にも様々な理由があります。
▼『長寿化』で夫婦で暮らす時間が長くなった
寿命が延びた現代では「あと30年も我慢するのか…」などと離婚に踏み切る人が増えた。
▼女性の『社会進出』の増加
女性が社会的に自立し、使えるお金が増えた。
▼『震災・コロナ』の影響で結婚も増えたが離婚も増えた
災害などを経験し、「寂しい」という思いが生まれる一方、「この人と一緒に居ていいのか」と思った人も。
▼『裁判所』がスピーディーに対応
離婚件数が多くなり、裁判所は1件1件に時間をかけられなくなったため、対応が迅速になった。
▼『出会い』が増えた
50歳以上限定のマッチングアプリが増えており、毎月1000人ずつ登録者が増えているサービスも。
▼『義理の親』と離れたい
夫・妻との関係はもちろん、相手の親との関係が我慢できない。
▼『介護』をしたくない
「人でなし」と言われないよう、介護が必要になる前(50代くらい)に別れる人も。
▼『子ども』の後押し
子どもがある程度の年齢になると、「親の幸せを考えると…」と後押ししてくれる。
▼人々の『意識』の変化
“世間体”が気にならなくなった。
▼妻が『家事・育児』を経験して強くなる
かつては夫に従っていた人も、夫と張り合うようになった。
岡野さんによると、近年熟年離婚が増えている大きな理由は『マッチングアプリ』で、出会いのチャンスが増えると「もっといい人がいるはず」と考えるようになるということです。