「実態はもっとひどい」被害児童は17人 7年に及ぶ“教え子”への性犯罪 元スポーツスクール経営の男が追起訴

AI要約

30代の元スポーツスクール経営者が、10代の男子児童にわいせつな行為をし、その様子を撮影した罪で追起訴された。被害児童は新たに11人確認され、17人にのぼる被害が明らかになった。

元経営者は6人の男子児童に性犯罪を繰り返し行い、その様子を動画で撮影して保存。逮捕時は一部を認めつつも、スキンシップのつもりだったとも主張していた。

検察によると、犯行は少なくとも7年にわたり続けられ、被告は児童らをスクールに引き留めるために性的な行為に及んでいたという。弁護人は認否を留保しており、公判は続く。

「実態はもっとひどい」被害児童は17人 7年に及ぶ“教え子”への性犯罪 元スポーツスクール経営の男が追起訴

10代の男子児童にわいせつな行為をし、その様子を撮影したとして不同意性交等や児童買春・ポルノ禁止法違反などの罪に問われている30代の元スポーツスクール経営者の男について、福井地検は8月20日、被害児童が新たに11人確認されたとして追起訴した。少なくとも7年にわたって犯行に及んでいたことが分かっていて、これまでに被害が明らかになっている児童は17人にのぼる。だが捜査関係者は、立件できないものを含めると「実態はもっとひどいだろう」と話す。

不同意性交等などの罪に問われているのは、福井市石盛の元スポーツスクール経営者・藤沢勝己被告(32)。現在は、6人の男子児童への性犯罪について裁判が行われている。

起訴状によると、藤沢被告は2021年から2024年にかけて、自宅などで県内の10代の男子小学生6人に複数回わいせつな行為をし、その様子をスマートフォンで動画撮影して保存した罪に問われている。

逮捕時は、行為について「自分のしたことに間違いない」とする一方「スキンシップのつもりだった」と話していたが、3月28日の公判では、弁護人が「十分な証拠の開示」を求めて認否を「留保」した。

4カ月以上を経て開かれた8月8日の2回目の公判。

藤沢被告はTシャツにジャージ、サンダルとラフな姿で出廷した。マスクをし、長く伸びた前髪は目にかかり、終始うつむいているため表情をうかがい知ることはできない。

改めて認否を問われた藤沢被告は、不安げに何度か弁護人の方を見た後「弁護人に任せます」と小さな声で答えた。弁護人は再び認否を「留保」。理由は明らかにしなかった。

検察によると、藤沢被告は2016年ごろからスポーツスクールを運営していたが、翌年から退会する児童が増え始めた。児童らにスクール継続を希望させる狙いで、自宅に宿泊させてゲームなどを行うようになった。

検察官は「被告は遅くとも7年前から性犯罪に及んでいた」とし、長期にわたって犯行が繰り返されていたことを指摘した。