朝鮮通信使、260年ぶり来航 山口県下関市〔地域〕

AI要約

室町時代から江戸時代にかけて朝鮮王朝が派遣した外交使節団である朝鮮通信使の復元船が山口県下関市に来航。260年ぶりの来航であり、全長27.07メートルの木造船である。朝鮮通信使の平和的な意味をアピールするために2018年に建造された。

下関市の馬関まつりでは、釜山市との文化交流の一環として、朝鮮通信使の行列を再現。今年は復元船の一般公開も行われ、両国の交流が深まることが期待されている。

 室町時代から江戸時代にかけて朝鮮王朝が派遣した外交使節団で、国王の国書を日本の徳川将軍らに渡すなどの役割を担った「朝鮮通信使」の復元船が、山口県下関市へ来航した。朝鮮通信使船の来航としては1764年以来260年ぶり。

 復元船は全長27.07メートル、幅9.3メートル、総トン数149トンの木造船。朝鮮通信使が持つ平和的な意味を国内外へアピールしようと、韓国の国立海洋遺産研究所が過去の資料を参考に2018年に建造したという。

 下関市で毎年夏に開催される「馬関まつり」では04年以降、釜山市との文化交流の一環として、朝鮮通信使の行列を再現しており、今年は復元船の一般公開もある。研究所の洪淳在・学芸研究士は「復元船によって両国の交流が深まることを祈る」と語った。