米国株エキスパート投資家が売却時に必ずチェックする指標…なぜ「CBOの経済アウトルック」に注目するのか

AI要約

株式相場の分析方法には、テクニカル分析とファンダメンタル分析の2つがあり、眉唾ものと揶揄されることもある

米国の経済事情に精通するパウ兄氏は、SNSでは掴めないディープな情報を提供

売却時にはFRBの金融政策や通貨供給量の変化に注目し、株価動向を見極める

米国株エキスパート投資家が売却時に必ずチェックする指標…なぜ「CBOの経済アウトルック」に注目するのか

 株式相場の分析方法には、大きくテクニカル分析とファンダメンタル分析の2つがある。しかしながら、分析どおりに相場が動かない場合も多く、一部では眉唾ものと揶揄されることも……。米国の経済事情に精通するパウ兄『米国経済の未来を直言するパウ‼︎』氏(X:@Caster_T2)は、上記2つの分析やSNSなどでは掴めないようなディープな情報をキャッチアップし、Xやnoteで発信している。みんかぶマガジン短期連載「米国経済のエキスパートが語る、市場分析の深淵」第2回は、彼の銘柄選定の方法や知られざる米国経済の注目すべき指標について話を聞いた。

ーー売却時に注目している指標は何でしょうか?

 購入時と同様に、FRBの金融政策に注目し、引き締め方向に向かっているかどうかを確認します。引き締めは利上げ、緩和は利下げというシグナルのほかに注目するのは、銀行や金融機関、いわゆる短期金融市場にお金を供給する「通貨供給量」です。

 水道の蛇口のように、全開にしているか、または締まってきているかをチェックし、締まってきている場合は利益確定に向けて行動を起こします。蛇口が締まると、銀行などにお金が流れなくなるからです。その結果、その銀行がお金を貸しているヘッジファンドなどの大手投資会社から、回収が始まります。

 投資会社は、何倍ものレバレッジをかけて投資しているので、資金を調達するために、運用している銘柄を一気に売却します。その結果、株価が下がるというカラクリです。このように売却時だけでなく、お金の流れの上流部分を見ることが大切なんです。

 あとあまり知られていないのですが、2024年6月は通貨供給量が増えています。その理由は、FRBがコロナ時にお金を大量にばら撒いた資金を回収していたのですが、それが落ち着き、回収の度合いを少し緩めているからです。ちなみに通貨供給量は、FRBのホームページで公開されていますので、みなさんも一度チェックしてみてください。