〔米株式〕ダウ大幅続伸、一時500ドル超の上げ=ナスダックも高い(15日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、7月の米小売売上高が市場予想を上回ったことで大幅に上昇。ダウ工業株30種平均は前日比500ドル超の上昇を記録。

米国の個人消費と労働市場の指標が改善し、景気後退への懸念が和らいでいる。この好材料を受けて市場は買いが強まっている。

ダウ構成銘柄の好決算が市場をけん引し、シスコシステムズやウォルマートが大幅上昇している。

 【ニューヨーク時事】15日午前のニューヨーク株式相場は、7月の米小売売上高が市場予想を上回ったことを好感した買いに、大幅続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の上げ幅は一時、前日終値比で500ドルを超えた。午前9時50分現在、前日終値比420.16ドル高の4万0428.55ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は241.60ポイント高の1万7434.20。

 米商務省が朝方発表した7月の小売売上高は前月比1.0%増と市場予想(0.3%増=ロイター通信調べ)を大きく上回った。変動の激しい自動車・同部品を除くと0.4%増。市場予想は0.1%増だった。同時に米労働省が発表した最新週の新規失業保険申請は前週比7000件減の22万7000件と、2週連続の改善となり、市場予想の23万5000件も下回った。個人消費と労働市場の底堅さを示す経済指標を受け、米国がリセッション(景気後退)に陥るとの過度な懸念が和らぎ、買いが優勢となっている。

 ニューヨーク連銀が発表した7月のニューヨーク州製造業景況指数は、総合でマイナス4.7となり、前月のマイナス6.6から改善した。一方、フィラデルフィア連銀地区の8月の製造業景況指数は総合でマイナス7.0となり、前月(13.9)を下回った。

 ダウ構成銘柄では、シスコシステムズが9%超高とダウの上げをけん引。5~7月期決算は減収減益となったものの、調整後1株当たり利益(EPS)が市場予想を上回ったほか、8~10月期の売上高見通しも市場予想を上回った。好決算を発表したウォルマートも6%超高と大幅上伸している。