高知の廃校で見つかった超一級資料 95年分の「学校日誌」戦時中は多くの“墨塗り”…山梨では「頭部粉砕」子どもたちの犠牲の記録も【news23】

AI要約

高知県の廃校で明治から昭和までの95年分の学校日誌が見つかり、戦時下や子どもたちの犠牲が記されていた。

廃校で見つかった貴重な学校資料は別の小学校に保管されており、日常や戦時下の様子が記録されていた。

歴史的な出来事や不穏な空気も記された学校日誌は、戦争や社会情勢の影響を伝えている。

高知の廃校で見つかった超一級資料 95年分の「学校日誌」戦時中は多くの“墨塗り”…山梨では「頭部粉砕」子どもたちの犠牲の記録も【news23】

コウモリの棲み処となった高知県の廃校で、明治から昭和まで95年分の「学校日誌」が見つかりました。燃やされたり、破棄されるケースも多いという戦時下の日誌。学校が戦争に巻き込まれるようすや、子どもたちの犠牲も記されていました。

■「絶対に残していかなければいけない」廃校で見つかった“超一級資料”

高知県土佐清水市。海と山、自然豊かな集落にその廃校はあります。

明治8年に創立された旧大津小学校。戦後に建て替えられた校舎が今も残されています。1993年に休校となり、その後再開されることはありませんでした。

約30年間、時が止まっていたこの廃校で、ある貴重な資料が見つかりました。

土佐清水市 教育委員会 田村公利さん

「この校長室が主なところで、明治からの学校日誌等が丸々残っていましたので、びっくりしました」

4年前に校長室などから見つかったのは「学校日誌」。明治から昭和にかけての95年分が眠っていました。

田村公利さん

「超一級の地域の資料。手が震えるというか重みを感じながら。『これはもう絶対に残していかなければいけない』という思いで」

日誌を含む4000点以上の学校資料が廃校から救出され、現在は休校中の別の小学校に保管されています。教師たちが毎日書いていた日誌。その日の天気や児童数などに加え、学校の日常が記されていました。

■戦時下の「学校日誌」に書かれた黒塗りしても消せない歴史

23ジャーナリスト 須賀川拓 記者

「明治44年ですね。少し緊張しますが…」

『明治四十四年 五月九日 晴天 児童ヲ引率シテ濱辺ヘ遊ビニイタ』

『明治四十四年 五月十日朝 晴 今日モ一人デ随分多忙デアッタ』

須賀川記者

「先生もワンオペでしんどかったんですね」

『大正六年一一月五日 晴天 朝礼式ニ無作法アリ訓戒ス』

須賀川記者

「校長先生の話を聞かなかったのか、ぺちゃくちゃお喋りをしていたのか。いつの時代も小学生はやることが同じですね」

また、天皇の崩御やスペイン風邪の流行など社会的な出来事も記録されていました。日誌を読み進めていくと、次第に不穏な空気も。