こんな職場で働いてはいけない…「机の上にあるゴミ」が、10人中8人が辞表を出す大騒動に発展したワケ

AI要約

社員が辞める理由として些細な問題が大きなトラブルに発展することが挙げられる。例えば、職場のゴミの問題が10人中8人の辞表提出に繋がった事例もある。

感情は段階を踏んで表れるサインであり、無視し続けると日常生活にも影響を及ぼす。図表1では感情の段階が5つに分かれており、段階ごとに対処方法が異なる。

個々の段階で適切な対処を行うことが重要であり、些細な問題を放置せずに解決することが社員の定着につながる。

社員が辞めてしまう会社では何が起きているのか。日本マインドワーク協会代表理事の濱田恭子さんは「些細な感情問題を放置していると、『ちりつも』で大きな問題に発展してしまう。私がコンサルに入った職場では、『机の上のゴミ』がきっかけで10人中8人が辞表を出す騒動に発展した」という――。

 ※本稿は、濱田恭子『仕事がうまくいく人は「人と会う前」に何を考えているのか』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

■些細な問題が「ちりつも」で大きくなる

 たとえば仕事でイライラすることがあったとします。「飲み会で憂さ晴らししよう!」、それも「ガスを抜く」という意味では悪いわけではありません。パンパンになっている感情の風船をゆるめることになりますから。

 でもそんなふうに、ずっと抱えているイライラを、単純な気晴らしで対応していると、物事は少しずつ大きくなっていきます。

 感情はサインのようなもの。このサインは「ちりつも」(ちりも積もれば山となる)で、一つずつは些細なことでも、それぞれの段階の臨界点を超えると、コップの水がいっぱいになって溢(あふ)れだすように、次の段階に進んでいきます。

 そして日常に影響を及ぼします。

■「サインの5段階」を知ろう

 では、サインにはどんなふうに段階があるのでしょうか。図表1を見てください。

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第1段階 なんとなく嫌な気持ちになります。ほとんどの人がここでは何も対処しません。

第2段階 次に、ちょっとした感情のサインが現れます。この段階で、先ほどお話ししたように、「飲みに行く」「人に愚痴を聞いてもらう」などのガスを抜く行動をする人もいます。

第3段階 小さな出来事が起きます。ちょっとしたことなので、多くの人はこの段階に来ても何も対応しません。

第4段階 いよいよ事件が起きます。ここへ来て具体的に物事が起きるため、自分のサインと向き合わざるを得なくなり、何かしらの対応をします。

第5段階 いよいよ最終段階です。さらなる大きな問題が起きます。ここまで来ると、対応するどころか、現実を変えざるを得ないほどの強制力を持ちます。

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