自民総裁選に「小石河」は全員出馬?一本化? 前回は共闘も…にらみあい

AI要約

小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相の関係に変化が生じている。3氏は令和3年の前回総裁選で共闘したが、今回はそれぞれ立候補に意欲を示しており、小泉氏は態度を明らかにしていない。一本化の道を探るのか、3氏いずれも出馬するのか、にらみ合いが続く。

小泉進次郎氏は自身の出馬に関して慎重に選挙動向を見極めており、党内から出馬を求める声が出ている。一方、総裁選に向けて公言する石破茂氏や河野太郎氏もそれぞれの政策や考え方を示している。

小石河の1人が総裁選出馬の判断に関して「他の2人がどう出るかだ」と述べ、菅義偉前首相の支援も重要視されている。

自民総裁選に「小石河」は全員出馬?一本化? 前回は共闘も…にらみあい

9月の自民党総裁選を控え、「小石河」と総称される小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長、河野太郎デジタル相の関係に変化が生じている。3氏は令和3年の前回総裁選で共闘したが、今回は石破、河野の両氏がそれぞれ立候補に意欲を示している。小泉氏は態度を明らかにしていないが、党内で出馬を促す動きがある。一本化の道を探るのか、3氏いずれも出馬するのか、にらみ合いが続く。

「総裁選に向けて、自民党をいかに変えることができるか。誰もが考え、論争し、国民の信頼回復につなげていけるような場にしなければいけない」。小泉氏は11日、平成23年7月の新潟・福島豪雨の復興状況を視察した福島県柳津町で記者団にこう述べた。自身の出馬に関する質問には答えなかった。

自民の若手からは「小泉氏が決断すれば応援したい」(古川直季衆院議員)と出馬を求める声が出ている。小泉氏は水面下で自民議員との面会を重ね、情勢を慎重に見極めているもようだ。

一方、報道各社の世論調査の「次の首相・総裁候補」でトップを走る石破氏は「この国を変えたい」と公言し、7日には憲法改正や財政政策への考え方をまとめた新著を出版した。

河野氏はすでに所属する麻生派(志公会)会長の麻生太郎副総裁に出馬の意欲を伝えた。脱原発派と目されてきたが、7月には安全性が確認された原発再稼働を当面容認する考えを改めて示し、支持拡大を図る。

小石河の1人は総裁選出馬の判断に関し、「他の2人がどう出るかだ」と周囲に漏らす。

3氏の行方を左右するのが、菅義偉前首相の判断だ。3氏はいずれも総裁選出馬に必要な推薦人20人の確保が自力では難しく、党内の非主流派に影響力を持つ菅氏の支援が欠かせない。小石河が分裂すれば他候補を利しかねないため、「菅氏としても最後は意中の一人を選び、一本化を目指すのではないか」(菅氏周辺)との見方がある。

(竹之内秀介)