南海トラフ地震臨時情報で「巨大地震注意」発表 対象地域は?過去には32時間後に地震

AI要約

宮崎県の日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、南海トラフ地震臨時情報が初めて発表されました。

震源域の一部が破壊され、今後も大規模地震の可能性があるため、防災対応を怠らず注意が必要です。

南海トラフの想定震源域での巨大地震発生確率は高く、全域での警戒が求められています。

南海トラフ地震臨時情報で「巨大地震注意」発表  対象地域は?過去には32時間後に地震

8日午後4時43分頃、宮崎県の日向灘を震源とする地震がありました。

日南市では、最大震度6弱を観測。震源の深さは31キロ、マグニチュードは7.1と推定されています。

日向灘でこの規模の地震が発生するのは、約40年ぶりです。

今回の地震は、ユーラシアプレート(陸のプレート)とフィリピン海プレート(海プレート)の境界で発生した逆断層型の地震です。

南海トラフ地震評価検討会の平田直会長は、

「今回は、震源域の一部が破壊された『一部割れ』のケース。近くでまた大きな地震が起きるということは、もちろんあると思う」としています。

8日、『南海トラフ地震臨時情報』が初めて発表されました。

『南海トラフ地震臨時情報』とは、南海トラフの想定震源域でマグニチュード6.8以上の地震が起きた時に、気象庁から出されます。

その後、専門家による評価検討会を経て、「防災対応をとる必要がある」と判断されたプレート境界のマグニチュード8.0以上の地震の場合、『巨大地震警戒』が発表されます。

今回は、プレート境界のマグニチュード7.0以上、M8.0未満の地震が起きたため、この『巨大地震注意』が発表されました。

少なくとも1週間は、地震への備えを再確認して、地震に注意して過ごしてほしいということです。

そして、2週目以降は、大規模地震が起きる可能性がなくなったわけではないことに留意しながら、通常の生活へ戻るということになっています。

この南海トラフ地震臨時情報の運用が始まったのは2019年で、今回の発表は運用開始以来初めてです。

南海トラフ巨大地震の注意が必要な地域です。

南海トラフ地震評価検討会の平田会長です。

「南海トラフの想定震源域で、また大きな地震が起きるということはもちろんあるが、現時点ではどこと言うことはできないので、全域で注意していただきたい」

“全域”というのは、地図で緑で示した、1都2府26県の707市町村です。

内閣府のホームページ、『内閣府防災情報』で地域の確認ができます。

(https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/pdf/nankaitrough_chizu.pdf)

巨大地震が起こる確率について、平田会長によると、

「マグニチュード7.0以上の地震発生後7日以内に、マグニチュード8クラス以上の大規模地震が発生するのは、数百回に1回程度」だといいます。

これは、「もともと、いつ地震が起きても不思議はない状態のところで、さらに(巨大地震が起きる確率が)数倍高くなったので、地震学的には極めて高い確率だ」ということです。