コンテンツ産業支援へ「映画戦略企画委」来月に初会合 岸田首相が表明

AI要約

岸田文雄首相がコンテンツ産業の強化を図るため、映画監督やクリエイターが参画する委員会を設立することを明らかにした。

首相は映画教室を視察し、コンテンツ産業の重要性を指摘。労働環境整備の不十分さにも言及した。

受講した中学生からの感想を受け、首相は日本のクリエイターの未来に期待を寄せた。

コンテンツ産業支援へ「映画戦略企画委」来月に初会合 岸田首相が表明

岸田文雄首相は7日、日本のコンテンツ産業強化を図るため、映画監督やクリエイターなどが参画する「映画戦略企画委員会」を新たに設立し、来月にも初回会合を開催すると明らかにした。支援体制の構築に向け、文部科学省と経済産業省による政策を統合し、来年度予算を両省の共同要求に変える方針も示した。視察先の東京都大田区で記者団に語った。

首相は同日、大田区内で映画監督の西川美和氏を講師とする学生向けの映画教室を視察した。映画監督の是枝裕和氏も同席し、実際に映画制作を体験している中学生らと意見交換した。

首相はコンテンツ産業について「いまや鉄鋼や半導体産業に匹敵する輸出の規模がある」と指摘。一方、労働環境や賃金水準などの面で安心して働ける環境整備が不十分だとして、公正取引委員会の協力を得て対応を進める考えを示した。「官は環境整備を図り、民のコンテンツ制作には口を出さない。官民の健全なパートナーシップを築いていく」と強調した。

受講した中学生から「映画制作はチームワークが大事だと知った」「将来は映画づくりに携わりたい」といった感想を聞いた首相は「日本のクリエイターの未来に明るい期待を持てる」と述べた。(重川航太朗)