ニュージーランドの鳥「キウイ」、日本国内飼育の最後の1羽死ぬ

AI要約

天王寺動物園で35歳のキウイ「プクヌイ」が死亡した。4日に発見された際、卵が見つかり開腹手術を受けたが、病院で死亡が確認された。

ニュージーランド政府が大阪に寄贈したキウイは展示動物として人気があり、プクヌイは91年に来園。現在、天王寺動物園が国内で唯一キウイを飼育していた。

過去数年でオスのキウイも死亡し、プクヌイが最後の1羽になった。園はプクヌイの死を残念に思っている。

ニュージーランドの鳥「キウイ」、日本国内飼育の最後の1羽死ぬ

 天王寺動物園(大阪市天王寺区)は5日、国内で唯一飼育していたニュージーランドの鳥、キウイの「プクヌイ」(メス、35歳)が死んだと発表した。

 園によると4日朝、展示場内で立ち上がれなくなっているプクヌイを飼育員が発見。レントゲンを撮ると、おなかの中に卵が見つかった。

 卵は割れており、4日夕に開腹手術をしたが、5日午前8時40分に園内の動物病院で死亡が確認されたという。

 向井猛園長(67)は「園を代表する動物だった。亡くなって大変残念」と話した。

 キウイはニュージーランドに生息する体長50センチほどのダチョウの仲間で、果物の名前の由来にもなった。

 日本には1970年、ニュージーランド政府が大阪万博の開催を記念して大阪市に2羽を寄贈。その後も天王寺動物園に91年までに計7羽が寄贈された。プクヌイも91年に来園した。

 しかし、絶滅危惧種に指定されたことなどから輸出が制限されたため、園によるとキウイを展示する動物園は天王寺が国内で唯一だったという。

 同園では7月5日にオスの「ジュン」(42歳)が死に、プクヌイが最後の1羽になっていた。(近藤咲子)