茂木幹事長 9月の総裁選にらみ東南アジアで外交力アピール 裏切り者“明智光秀”にならずに出馬する秘策とは―

AI要約

自民党の茂木幹事長が東南アジア4か国を歴訪し、9月の総裁選に向け外交力をアピール。しかし、総裁選への出馬には批判もある。

茂木氏は各国の要人と会談し、自身の主張や政策に関わる視察を行い、9月の総裁選に備えた活動を展開。茂木氏を支える梶山氏も注目を集めている。

梶山氏は茂木氏を「真正面から課題に向かっていく方」と評価。茂木氏が総裁選に出馬すれば支持する考えを示した。

茂木幹事長 9月の総裁選にらみ東南アジアで外交力アピール 裏切り者“明智光秀”にならずに出馬する秘策とは―

「ポスト岸田」への意欲をにじませている自民党の茂木幹事長は、先月28日から東南アジア4か国を歴訪し、9月の総裁選も見据え、得意の外交力をアピールした。一方、総理を支える幹事長という立場から総裁選への出馬には、裏切り者「明智光秀」になぞらえた批判が茂木氏にはつきまとう。「明智光秀」にならずに出馬する秘策はあるのか―。

「キャンバス地で比較的たくさん入るんですよ。海外出張には絶対持って行きますよ」

外相も務め“外交力”には定評がある茂木氏。「海外に必ず持って行くものを教えてほしい」との記者の求めに応じ、見せてくれたのはお気に入りの旅行バッグだった。3代目になるというこのバッグとともに、東南アジア4か国を歴訪した8日間。

茂木氏はシンガポールのウォン首相、フィリピンのマルコス大統領ら各国の要人と相次いで会談した。さらに、自身が全面解禁を訴える「ライドシェア」をめぐっては、すでに利用が定着しているインドネシアで事業者と面会し、その有用性を改めて確認していた。

フィリピンで日系企業の「スマート農業」を視察した際には、「超ハイテクではなく、この地域・国で使える技術を提供しているのは素晴らしい。こうしたことをやるのは重要だ」と我が意を得たりの様子。

9月の総裁選も見据え、自身の主張や政策に関わる視察を行い、アピールも欠かさなかった。

「梶山代行はずっと一緒に仕事をしてきた盟友中の盟友でありまして」

最初の訪問国のインドネシアで、茂木氏は同行している梶山幹事長代行をこう紹介した。その後に訪れた各国でも、「盟友中の盟友」という紹介を繰り返した。

今まで経済産業相や地方創生相などを歴任してきた梶山氏。1955年生まれで、茂木氏とは「同い年」という共通点もある。茂木氏が幹事長に就任した2021年11月から現在まで、幹事長代行という立場で茂木氏を支えてきた。

そんな梶山氏は、3番目の訪問国タイでNNNの単独インタビューに応じた。茂木氏について「そばで仕事を見ていると真正面から課題に向かっていく方だと思う。仕事に対しては厳しい方だ」と述べた一方で、「ざっくばらんに生活、家族のことを話すこともある。そういう茂木さんを知ってもらえると、仕事の厳しさと合わせて魅力がわかってもらえる」と語った。

さらに梶山氏は、「3年間、幹事長と幹事長代行という形でやってきた。別な選択肢は私にはない」と述べ、茂木氏が総裁選に出馬をすれば支持する考えを明らかにした。