ワインおねだり?兵庫県知事に新疑惑も「記憶がない」 音声「間違いない」県議は断言
兵庫県知事の斉藤元彦氏がワインをねだったとされる音声が新たに見つかり、記憶を欠如しているという説明をしている。議員による確認では、音声は知事自身のものであることが確認された。
元局長が提出した音声データにはワインをねだる内容が含まれており、斉藤知事はその内容について明確な回答を避けている。知事は弁護士もつけており、的確な回答を用意するための準備をしている可能性がある。
疑惑について長瀬県議は問題があるとは言い切れないとしながらも、知事の回答が避ける姿勢をとる理由について議論している。知事は今後、音声データの真偽についての確認が進められる見込みである。
パワハラ疑惑が浮上している兵庫県の斉藤元彦知事に新たな疑惑です。地元特産のワインをねだったとされる音声が新たに見つかりました。知事本人は「記憶がない」と話しています。番組は、知事をよく知る議員にその音声を確認してもらいました。
兵庫県 斉藤元彦知事
「(Q.音声の内容に心当たりは?)ちょっと今、記憶がないので。確認をして、しかるべきタイミングでお答えをさせていただきたいと思います。きょうはすみません、急でしたので」
斎藤知事は、記者から聞かされた音声データに「記憶にない」と回答を避けました。
18日、ANNが入手した新たな音声データには「ワイン、私飲んでないので、ぜひまた折を見て、よろしくお願いします」という発言がありました。斎藤知事が県内の上郡町長に、地場産品のワインをおねだりする音声とみられています。
記者が知事に再三にわたって確認を求めました。
斎藤知事
「(Q.音声の内容に心当たりは?)ちょっと今、記憶がないので」
「(Q.知事の発言で間違いない?)ちょっと、そこも含めて確認が必要かなと思います」
斎藤知事は音声について、自身の発言であることを認めませんでした。
番組は知事をよく知る、兵庫県の長瀬たけし県議と尼崎市の田中じゅんじ市議を取材。音声を聞いてもらいました。
長瀬県議
「(Q.話している声の主は?)斎藤さん(知事)ですね」
「(Q.間違いないですか?)間違いないと思いますよ。私が聞いている斎藤さんの声です」
田中市議
「斎藤知事の声、そのものだと思います」
知事と直接話したことがある2人は「斎藤知事の声」と断言しました。
この音声データは、今月7日に死亡した兵庫県の元局長が百条委員会に提出したもので、今後、知事本人の発言なのかどうか、確認が進められることになります。
音声の内容について、知事の疑惑を独自に調査している長瀬県議はこう話します。
長瀬県議
「この音声だけをもってして、不当な何かを要求したとか公的立場を利用したとか、全く当たらないと思うので。別にやましい点がなければ、堂々とされたら良いと思いますね。あんまり全部否定から入られると、なんや?また何か隠してんのか?と勘繰られますよね」
長瀬県議は「音声の文言だけでは直ちに問題とは言い切れない」といいますが、なぜ知事は歯切れが悪い回答となったのでしょうか。
番組が取材した、2人の政治家はこう話します。
長瀬県議
「今、知事は弁護士もつけているみたいなので。想定問答みたいにかなりたたき込まれて、ガチガチに。こういう場合にはこうしようみたいなことを考えているので、なかなか普通のお答えができなくなってしまったのではないか」
田中市議
「『記憶にございません』と言っておけば法に抵触しないだろうというアドバイスを、どなたからか受けておられるんだろうと思う」