南海電鉄「めでたいでんしゃ」 5匹目「かなた」運行スタート

AI要約

和歌山市を走る南海電鉄加太線の観光列車「めでたいでんしゃ」の第5弾となる新車両「かなた」が運行をスタート。

「かなた」は家族に加わる4匹の遠い祖先で、内装は発見された海生爬虫「ワカヤマソウリュウ」をモチーフにしたデザイン。

新車両のセレモニーには多くのファンが集まり、新しい旅のスタートを祝福。

南海電鉄「めでたいでんしゃ」 5匹目「かなた」運行スタート

 和歌山市を走る南海電鉄加太線の観光列車「めでたいでんしゃ」の第5弾となる新車両が13日、運行をスタートした。名称は「かなた」。始発の和歌山市駅で行われたセレモニーはファンらでにぎわい、門出を祝った。

 めでたいでんしゃは、かつて行楽地としてにぎわった同市北西部の加太地区へ観光客に戻ってきてもらおうと2016年に導入された。地元の名産マダイを模した、ピンク色の「さち」、水色の「かい」、赤色の「なな」、黒色の「かしら」の4編成があり、4匹は家族という設定だ。

 その家族に新たに加わった「かなた」は4匹の遠い祖先というストーリー。内装のデザインは、県内で化石が発見された白亜紀後期の海生爬虫(はちゅう)類、モササウルス類の新種「ワカヤマソウリュウ」をモチーフにしており、原寸復元図(約6メートル)や骨格図が描かれている。

 和歌山市駅であったセレモニーでは、南海電鉄鉄道事業本部の加賀至・副本部長が「沿線活性化の起爆剤になれば」とあいさつ。午前9時55分、山本光和駅長による出発の合図で、ホームに集まった多くのファンらが超満員の2両編成を見送った。

 和歌山市の中学2年、杖村佳晃さん(13)は「車両のデザインがきれい。これに乗って(沿線の)磯の浦に行ってみたい」と喜んでいた。【藤木俊治】