相模原殺傷「起きるべくしてか」 黒岩知事、事件後も虐待発覚相次ぎ

AI要約

神奈川県知事が、津久井やまゆり園事件についてコメント。事件後の虐待も問題視。

事件後の調査で利用者虐待の疑いが浮上し、施設内での職員の虐待が相次いだ。

知事は施設内での虐待行為について深刻な問題意識を示し、根本的な改善を訴えた。

相模原殺傷「起きるべくしてか」 黒岩知事、事件後も虐待発覚相次ぎ

 黒岩祐治・神奈川県知事は12日の記者会見で、まもなく発生から8年を迎える県立知的障害者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)で元職員が入所者19人を殺害した事件について言及した。「(死刑囚の)植松聖という特異な人間が起こした特別な事件だったのか。もしかしたら起きるべくして起きたのかもしれない」などと述べた。

 黒岩知事の発言は、事件後も県立施設で相次いで職員による虐待が明らかになったことを念頭に置いたもの。津久井やまゆり園では殺傷事件発生後、専門家を交えた調査で身体拘束など長期にわたる利用者虐待の疑いが浮上。その後も県立知的障害者施設「中井やまゆり園」や「愛名やまゆり園」で職員の虐待が相次いで発覚した。

 黒岩知事は「(現場では)虐待と思われることをやる感覚がまひしているのではないか。こんなことをやっていけないという声が上がってこなかった。根が非常に深いものがある」と指摘した。【蓬田正志】