「音もなく溺れる」小学校の水泳授業は市民プールで民間の手を借りて 水泳の上達や“多くの目”で見守れる安全面の効果も

AI要約

高知県で小学4年生が水泳の授業中に溺れて死亡し、愛知県豊橋市では専門のインストラクターを導入する取り組みが行われている。

豊橋市内の小学校では20校が民間企業と協力し、市民プールを利用して安全な水泳の授業を行っている。

水泳の授業では溺れるリスクだけでなく、プール熱中症にも注意が必要であることが示されている。

「音もなく溺れる」小学校の水泳授業は市民プールで民間の手を借りて 水泳の上達や“多くの目”で見守れる安全面の効果も

5日、高知県で小学4年生が水泳の授業中に溺れて死亡しました。水泳の授業で子どもたちの安全をどう守るのか?愛知県豊橋市では「プロ」の力を借りる動きが広がっています。

5日、高知市で中学校のプールを借りて行われていた水泳の授業中に、小学4年の男子児童がプールで溺れ、その後死亡。当時プールには教頭と教諭2人の合わせて3人がいましたが、男子児童が溺れたことに気づかなかったということです。

水泳の授業で子どもたちの安全をどう守るのか?愛知県豊橋市の場合は。

(森本琴衣記者)

「水泳の授業が行われていますが、場所は学校ではなく市民プールです」

12日、授業を行ったのは吉田方小学校の4年生。学校からバスで移動し、スポーツ複合施設のアクアリーナ豊橋にやってきました。担任と一緒に指導するのは、スイミングスクールの運営などを行う民間企業のインストラクターです。なぜ小学校がプロの手を借りるのでしょうか?

■児童「指導してくれると、うまくなれるからうれしい」

(豊橋市教育委員会 教育政策課 牧野克紀さん)

「より高い質の授業ができると考えている。また担任と施設の人が入ることで、より多く目で授業が行えるので、安全面にも効果がある」

12日は4クラスの児童116人を監視員を含めた、11人の大人が見守りました。さらに、屋内なので、この日のような雨の日でも授業ができるのがメリットだといいます。

(児童)

「指導してくれるとうまくなれるからうれしい」

「教えられると『次ちゃんとやらないといけない』という気持ちになる」

豊橋市内では現在、52校中20校の小学校が学校以外のプールを使い、民間と協力して指導しています。

(吉田方小学校学年主任 熊谷知紗教諭)

「音もなく溺れてしまうこともあると聞くので、たくさんの目で見られるというのはとても助かる。水が好きでプールの授業が好きだと思える子たちに育てていきたい」

■プール熱中症への警戒も

また、水泳の授業では「プール熱中症」への警戒も必要です。東京・足立区亀田小学校では。

(足立区立亀田小学校 清水邦彦主任)

「今まで(7月10日時点)で(授業を)6回中止。日数にすると3日間の中止の日があった」

この東京の小学校では、6月17日から水泳の授業を開始しましたが。

(足立区立亀田小学校 清水邦彦主任)

「1・2時間目の午前中は(プールに)入れたり、お昼前あたりから(水温が)あがって中止になってしまったり」