「芭蕉」も交通安全呼びかけ 俳句に合わせ反射材配布 三重・伊賀

AI要約

夏の交通安全県民運動が始まり、伊賀市では芭蕉をモチーフとした着ぐるみを使って交通安全を呼びかける出発式が行われた。

地域の協議会や連合会も交通安全の取り組みを強化し、反射材の配布や啓発活動を行っている。

伊賀署も交通事故の防止に力を入れ、運転手に対して安全運転の呼びかけを行っている。

「芭蕉」も交通安全呼びかけ 俳句に合わせ反射材配布 三重・伊賀

 夏の交通安全県民運動が始まった11日、三重県伊賀市、県、伊賀署などでつくる伊賀市交通安全推進協議会はゆめぽりすセンター(同市ゆめが丘1)で、出発式を開いた。2024年が伊賀出身の松尾芭蕉の生誕380年にあたることから、芭蕉がモチーフの着ぐるみが出発式と引き続いてセンター横の県道であった「ミルミルウエーブ」に参加、交通安全を呼びかけた。運動は20日までの10日間。

 協議会によると、着ぐるみは生誕360年に合わせて県が製作した。名はないという。約90人が参加した出発式で、芭蕉にちなみ伊賀地区交通安全協会初案の「天の川 見あげし翁 反射材」の句が披露され、「ほんの少しの外出でも反射材を身につけることを習慣にし、ご自身を守って」と呼びかけられた。

 協会は市老人クラブ連合会に反射材付きリストバンド100本を寄贈した。連合会長の上田三男さん(76)は子どもと高齢者の交通事故防止▽歩行中、自転車乗用中の交通事故防止▽飲酒運転など悪質・危険な運転の根絶▽全ての座席のシートベルト・チャイルドシートの正しい着用の徹底――を「強力に推進する」と宣言した。

 伊賀署の井澤勝巳署長は「いまだに飲酒運転が行われていることは残念でならない。交通死亡事故も後を絶たない。運動期間中、交通安全意識がより一層高まることを祈念する」とあいさつした。

 屋外での車両部隊の出動は降雨の影響で見送られたが、約20人と芭蕉の着ぐるみが県道沿いでスピードなどに注意を促すプラカードを持って運転手に安全運転を呼びかけるミルミルウエーブをした。

 同署によると、1月から7月10日まで管内(旧青山町域を除く伊賀市)で、交通事故は1212件(前年同期比139件減)発生し、人身事故は62件(同21件減)、負傷者は72人(同29人減)、交通死亡事故は7月9日に起きた1件(同1件減)だった。【大西康裕】