三重県に「悪臭する」と苦情、調べてみると…資材工場周辺で硫化水素を検出

AI要約

三重県川越町高松の建築資材メーカー「チヨダウーテ」は、四日市工場で石こうボードの廃材が埋められている疑いが浮上。

県の調査で周辺で硫化水素が検出され、健康被害は確認されていないものの、関連を調査中。

同社は安全・衛生の確保や環境への配慮を最優先として対応を進めている。

 三重県川越町高松の建築資材メーカー「チヨダウーテ」は11日、四日市工場の敷地内に石こうボードの廃材が埋められている疑いがあると明らかにした。県の調査では、工場周辺で硫化水素が検出されたといい、県が関連を調べている。健康被害は確認されていない。

 県によると、悪臭がするとの苦情が4月下旬に県などへ寄せられ、県が調査したところ、硫化水素が検出された。硫酸カルシウムを含んだ石こうボードは2004年頃に埋められたとみられ、硫化水素は地中から発生した可能性があるという。

 硫化水素は無色の気体で、一定の濃度を超えると嗅覚がまひするなどの影響が出る。

 県は今年、工場の資材置き場に石こうボードが埋められたことなどを確認。同社は6月に危機対策本部を設置した。同社は今後、地質調査を行い、埋められた廃棄物の特定を進める。

 同社は「近隣住民や企業の皆様の安全・衛生の確保や環境への配慮を最優先に対応にあたる」としている。