岸田首相、対中危機感の共有促す 偽情報対策、NATOと協力

AI要約

岸田首相がNATO首脳会議で演説し、中国の行動やロシア・北朝鮮の脅威に警鐘を鳴らした。

欧米の安全保障が不可分であり、日本もNATO側に危機感の共有を求めた。

日NATO協力強化のため、偽情報対策などの戦略的コミュニケーション会議を開催することを表明した。

 【ワシントン時事】岸田文雄首相は11日(日本時間同日)に米ワシントンで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席し、演説した。

 中国を念頭に「東・南シナ海における力による一方的な現状変更の試みは認められない」と改めて強調。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分との認識を示し、欧米の軍事同盟であるNATO側に危機感の共有を求めた。

 ロシアと北朝鮮が急速に軍事協力を強めている現状に対しても、東アジア安保に与える影響は大きいとして「深刻に憂慮すべきだ」と警鐘を鳴らした。

 日NATO協力に関しては、偽情報対策を含む「戦略的コミュニケーション」に関する会議を、NATO諸国などを招いて今年度中に日本で開催すると表明した。中国やロシアによる世論操作を踏まえ、対応策を協議する見通しだ。