「常軌を逸している」「姨捨山」紙の介護保険証、廃止方針に怒涛の批判…SNSでは「マイナハラスメント」の指摘も

AI要約

社会保障審議会で、紙の介護保険証の廃止方針が提示され、現場に混乱が広がっている。

マイナカードへの移行には課題が残り、個人情報の漏洩や高齢者の対応などが懸念されている。

政府はマイナカードの普及を急いでおり、社会生活において必須となるおそれもある

「常軌を逸している」「姨捨山」紙の介護保険証、廃止方針に怒涛の批判…SNSでは「マイナハラスメント」の指摘も

 7月8日、社会保障審議会で「紙の介護保険証を廃止する」という方針が示され、介護現場を驚かせた。

「現在、要介護認定などの手続きでは紙の介護保険証を提示しています。将来的にはマイナ保険証と同じようにマイナカードに紐づける方向ですが、それまでは紙の介護保険証も使えるという説明がされていました。

 廃止の時期は未定ながら、急転直下の完全廃止宣告ですから、現場は混乱するでしょう。そもそも80歳以上のマイナカード所持率は65.8%と低く、寝たきりの人も多いので新たにマイナカードを発行する手続きも容易ではありません」(経済担当記者)

 紙の介護保険証が廃止されれば、通院データや投薬が一元管理できるメリットはあるのだが、認知症になったときのカードの管理をどうするかなど、細部が詰めきれていない。

「もしマイナカードに銀行口座や証券口座が紐づけされていたら、そういった個人情報も知られてしまう恐れがあります。また医療現場では『マイナカードの読み取り機などへの投資が負担になる』という声も聞かれます」(同)

 Xには、政府の廃止方針に、怒涛のように批判が書き込まれている。

《紙の保険証廃止だけでも「はて?」なのに、今度は紙の介護保険証までも廃止しマイナカードに移行しようとしている日本政府に「姨捨山」を思う》

《5年ごとに暗証番号を更新せねばならず、体が言うこときかないとか、認知症になった高齢者は滅んで当然的制度》

《今年亡くなった母は要介護2だったが、マイナカードを扱える状況には、まったくなかった。「紙の保険証」は長年の経験から利用できたが、別途交付される「書類」に対応できたとも思えない。政府は、常軌を逸している》

「2023年12月12日、河野太郎デジタル担当相は、マイナ保険証について、『マイナンバーカード保険証を使わない方には資格確認書が出ます』と併存の方針を明かしていました。

 しかし、もはやマイナカードの取得は任意などではありません。国はメンツにかけてカードを100%普及させ、金融・社会保障などすべての情報を紐づける計画です。

 6月18日には、携帯電話契約時の本人確認に、マイナカードに搭載されているICチップの読み取りを義務づける方針を決めました。今後、マイナカードがないと社会生活が成り立たなくなるおそれもあります」(前出・経済担当記者)

 Xでは、

《今度は紙の介護保険証を廃止?国民の声には耳を貸さず、マイナハラスメントは続く》

 との声も。「マイナハラスメント」略せば「マイハラ」が続くマイナカード施策。河野大臣は都議補選の街頭演説で「デマ太郎」と呼ばれ憤慨していたが、マイナカードにまつわる前言撤回ぶりを見ると、その名前がぴったりだと感じる国民も多いのではないか。