会談ようやく実現するも…知事・市長の確執深く、「第一声から『残念』『失礼』」

AI要約

岡山県の伊原木知事と岡山市の大森市長の間で負担金を巡る確執が続いており、6月28日に会談が行われたが前向きな結果には至らなかった。

市と県の間では、県が都市公園などの建設費用の一部を市に請求しており、市側は負担割合が妥当でないと主張している。市は延滞金を避けるために支払いを行っているが、依然として解消されていない。

新アリーナ建設においても同様の問題が発生しており、市と県の交渉は停滞している。市は単独で事業を進める方針を示している。

 岡山県の伊原木知事は3日、定例記者会見で、岡山市の大森雅夫市長と6月28日に県庁で会談したことを明らかにし、「率直に言って、前向きな愉快な会議ではなかった」と述べた。知事と大森市長は、県が都市公園などを建設する際に所在地の市町村から徴収する負担金などを巡って確執が深まっていたが、解消されていない現状が浮き彫りになった。

 県は「県建設事業費市町村負担金徴収条例」に基づき、県総合グラウンド(岡山市北区)の設備更新費用の一部を市に請求してきた。市は一律50%の負担割合は妥当ではないとの立場で、市側は大森市長と知事の会談を申し込んだものの県は拒否。市長は一時、訴訟を検討していることを明らかにしたが、延滞金発生を避けるため、市は県に4045万円を4月に支払った。市は引き続き県に再考を求めている。

 岡山市が北区野田に建設を計画している新アリーナについても、大森市長が県に費用の一部負担を求めていたが、交渉は停滞。大森市長は知事との会談を要請していたが実現には至らず、6月、市が単独で事業を進める考えを示した。

 会談はようやく実現した形で、伊原木知事が呼びかけたという。理由について知事は「会うことで見える景色も変わるのではないかと思っていた」と述べた。

 6月28日夕に大森市長と約1時間、新アリーナや負担金について話し合ったという。知事は「第一声から『残念』『失礼』という言葉が市長の方から出た。次に向かうような感じではなかった」と語った。今後も会談するかは未定とした。