「人生の一部を削りながら向かい合ってくれる人がいる」保護司の映画監督が少年の更生テーマにした映画製作 法務省で試写会 全国上映へ

AI要約

映画「ミックスモダン」は、少年院を仮退院した少年が保護司として身元引受人となった家族との関係を通じて成長する物語。

藤原監督は滋賀県の事件に触れ、全国の保護司にエールを送る。

法務省では、保護観察中の少年たちに頼れる人がいることを気付いて欲しいという意見が出されている。

少年院を仮退院した少年の更生をテーマにした映画が完成し、法務省で試写会が開かれました。

映画「ミックスモダン」は、少年院を仮退院し、家族からも見捨てられた保護観察中の少年が、保護司で身元引受人となったお好み焼き店を営む夫婦との生活を通じて成長していく物語です。

26日、法務省で開かれた全国43か所の少年院の院長らが集まる会議で、この映画が上映されました。

映画を製作した藤原稔三監督(68)は自身も大阪府和泉市で保護司として活動しています。

上映の後、JNNの取材に応じた藤原監督は、滋賀県大津市で保護司の男性が殺害された事件について触れ、「今担当している子たちには『また会いたい』という気持ちでいっぱい」「また頼まれたとしても僕は喜んでやりたいということを他の保護司の先生に伝えたい」と全国の保護司にエールを送りました。

法務省の山本宏一少年矯正課長は、「仮退院した少年の大半は保護観察になり、保護司の指導を受けながら生活していく。現実は順風満帆なことだけではないが、少年たちには、人生の一部を削りながらでも向かい合ってくれる人がいることに気づいて欲しい」と話しています。

映画は来年公開される予定で、今後、各地の少年院での上映も検討しているということです。