東京でも限られた所しか出回らない「江戸崎かぼちゃ」

AI要約

JA稲敷新利根直売所で年に一度の「江戸崎かぼちゃフェア」が開催され、地元の旬の農産物やスイーツが販売された。

江戸崎かぼちゃは全国的に知られ、特別な品質として人気がある。

生産者数の減少が課題となっているが、農業への志を持つ若者がまだ少ない。

東京でも限られた所しか出回らない「江戸崎かぼちゃ」

JA稲敷新利根直売所(茨城県稲敷市)で22日、年に一度の「江戸崎かぼちゃフェア」が開催された。

同フェアでは江戸崎かぼちゃの特売や江戸崎かぼちゃを使用したスイーツ、朝採りのとうもろこしやすいかなど、地元の旬の農産物も販売。

また、店舗前では江戸崎かぼちゃ大使などによるステージのほか、個性豊かな店舗が集まる新利根マルシェも行われ、多くの方が訪れた。

一般的なかぼちゃは着果してから45日前後で収穫を行うが、「江戸崎かぼちゃ」は、およそ55日で完熟させてから収穫することで、ホクホクの食感のかぼちゃになる。

平成27年12月に夕張メロンなどと共に全国で初めて『地理的表示(GI)保護制度』に登録されたことで全国的にも名が知られるようになり、「かほちゃのブランド品」と呼ばれるほど人気に。

※地理的表示(GI)保護制度……地域で長年育まれた農林水産物・食品の名称をその生産地や品質の基準等とともに国に登録し,知的財産として保護する制度のこと

JA稲敷の根本作左衛門代表理事 組合長は「今年の出来は上々で、去年よりも良い。昨年以上の販売高になると嬉しい。『かぼちゃといえば江戸崎』とご指名を頂けるよう頑張っている」と述べた。

ただ、年々高齢化に伴う生産者数の減少が問題となっている。JA稲敷の高谷朋幸さんは「生産者人数は現在20名。農業をする若者や定年後に農業をという方は増えているが、家庭菜園にちょっと毛が生えた程度でしか考えていない方も多い。就農で生活をしていくとなると若いうちからやっていかないと。それを志す人がまだまだ少ない」と話す。

JA稲敷新利根直売所の加藤洋子店長は「江戸崎かぼちゃの生産が減ってきているというが、稲敷市の地域おこし協力隊として、かぼちゃの生産研修生が2名入ってきた。彼らが頑張ってもらえればありがたい」と今後の活躍を期待している。

集荷場直送で入荷するのは主にこの直売所で、東京など首都圏のスーパーではわずかな入荷だという。

今年の江戸崎かぼちゃの販売は、7月末までの予定。