中学生の個人情報漏えい 画像転載、SNS上で削除されず 札幌

AI要約

札幌市立中学校の生徒の個人情報を写した画像が流出し、SNS上で転載された問題について、市教委は削除されない投稿が7件残っていることを明らかにした。

他校の生徒にも画像が送付されていたことが判明し、拡散状況の把握が難しいため、生徒や保護者に情報提供を呼び掛けている。

市教委は再発防止策として、個人情報を印刷しないよう徹底するとともに、内部文書の表現にも注意を促している。

中学生の個人情報漏えい 画像転載、SNS上で削除されず 札幌

 札幌市立中学校の生徒の個人情報を写したとみられる画像がX(ツイッター)に流出した問題で、札幌市教育委員会は20日、画像を転載したSNS上の投稿が10件あり、いまも7件が削除されないままになっていることを明らかにした。3件は市教委の要請に応じて削除された。市教委は改めて弁護士や教育長名による削除要請を行う方針。

 市教委によると、個人情報の資料をスマートフォンで撮影していた生徒の一部は、他校の複数人の生徒に画像を送付していたことも判明。画像の拡散状況は完全に把握しきれていないことから、当該中学校は19日の保護者説明会で情報提供を呼び掛けた。生徒にも再度アンケートを行い、新たな拡散がないか確認する。他校の生徒には削除を求め、応じてもらったという。

 市教委は再発防止策として、19日付で市立学校・幼稚園に通知を出し、個人情報を含む資料は極力印刷しないことや、印刷した場合には執務室から持ち出さないようにすることなどの徹底を求めた。流出した個人情報には不適切な表現もあったことから、内部文書も表現に十分留意して記入するよう求めた。

 保護者説明会では「情報管理がずさん」「記載内容に偏見がある」などと批判の声が上がったほか、資料を撮影した生徒らの責任を問う声もあったという。【高山純二】