「アメ横」飲食店7割が外国人経営…中国系多く 老舗の鮮魚店は激減

AI要約

アメ横商店街は数十万人が集まる人気スポットであり、最近では多国籍な飲食店が急増している。

外国人経営の飲食店が増加する一方で、昔ながらの鮮魚店や乾物店は減少傾向にある。

後継者不足と新型コロナの影響が続く中、アメ横商店街は多様化し続けている。

「アメ横」飲食店7割が外国人経営…中国系多く 老舗の鮮魚店は激減

 年末には数十万人もの人々が集まるアメ横商店街が大変貌を遂げています。昔ながらの鮮魚店などは数えるほどで、最近は多国籍化した飲食店が急増しています。一体、何が起きているのでしょうか。

 東京のJR上野駅からJR御徒町駅までの高架沿いに、およそ500メートル続く「アメ横商店街」。400ほどの店が軒を連ね、連日多くの人でにぎわう人気スポットですが、ここ数年である変化が起きています。

 それが店舗の多国籍化。様々な国の飲食店が立ち並ぶエリアとなっているのです。中でも多いのが中国系の店です。

 豚足や鳥の丸焼きなど、本格的な中華料理を売っている店「串串香屋」では、台湾からの観光客がひと休み中です。

台湾からの観光客

「観光で日本に来ましたが、中華料理が恋しくなって食べにきました。味は本場とそっくりです」

串串香屋 店員

「アメ横だったら外国人の方も多いし、日本人のお客さんだけではないから(商売は)やりやすい。中国だけじゃなくてベトナムとかミャンマー、タイとかフィリピンの方はよく買ってくれる」

 アメ横商店街の副会長を務め、33年間、革製品を販売している千葉速人さん(69)によりますと、飲食店はここ数年で急増したといいます。

アメ横商店街連合会 千葉副会長

「十数年前にケバブ屋が初めてできて、珍しいなと思ったんですけど。今から5~6年前に急に増えた。今、飲食店がだいたい400店舗中おそらく50店舗ぐらい。昔はほぼなかった」

 およそ50の飲食店の中で、外国人が経営する店は35店舗と7割にも及びます。

 増加する飲食店とは対照的に、減っているのが鮮魚店や乾物店。正月用の食材をを求め、多くの人でごった返すアメ横の光景は、年末の風物詩と言えるものでしたが…。

千葉副会長

「(昔は)ほぼ鮮魚店だったんで、ここだけでも20店舗くらい。今は5店舗」

 10年前、30店舗ほどあった鮮魚店は、今では5店舗にまで激減。その背景にあるのが「後継者不足」と「新型コロナの影響」です。

持丸水産 持丸健康代表取締役

「コロナになる前に10店舗以上あって、コロナになってから一気に。継ぐ人もいないし、この機会だからやめちゃおうみたいな」

 こうして、物件が空くとすぐさま外国人が借りるようになり、現在の多国籍な飲食店街に変わっていったといいます。

持丸代表取締役

「(勢いは)本当にすごいです。空いた場所にすぐ入ってきちゃうんで」