心臓移植手術見送り 去年全国で16件 医療機関側の受け入れ体制理由に 日本心臓移植学会の調査

AI要約

日本心臓移植学会の調査によると、去年1年間に全国で16件の心臓移植手術が見送られたことがわかった。

移植手術が中止された理由には、同じ日に他の手術があったり、スタッフが不足して対応できなかったケースが含まれていた。

延べ16件の中で、10人は後に他の医療機関で手術を受け、6人は死亡していないと報告されている。

心臓の移植手術をめぐって、医療機関側の受け入れ体制が整わず、去年1年間に移植の手術が全国で16件見送られていたことが日本心臓移植学会の調査でわかりました。

日本心臓移植学会は、心臓の移植手術を行っている全国の11の医療機関を対象に、去年1年間に施設側の事情で心臓移植を見送った事例について調査しました。

その結果、▼同じ日に別の心臓移植の手術があったことや、▼スタッフが揃わず、対応できなかったことなどが理由で、移植を断念したケースがあわせて16件ありました。

内訳は、▼東京大学医学部附属病院で15件、▼大阪府吹田市の国立循環器病研究センターで1件となっています。

そのうち10人はその後、移植の手術を受けていて、ほかの6人も死亡した人はいないということです。

武見厚生労働大臣はきょうの会見で、臓器のあっせんを担う「日本臓器移植ネットワーク」を通じて、「全ての移植実施施設について、移植の実施を辞退した件数や原因の報告をさせることにしている」と述べました。