救急搬送時にマイナ保険証活用で医療情報入手 前橋市が実証事業を実施へ

AI要約

前橋市は7日、消防局による救急搬送の際、マイナ保険証を活用した実証事業を11日から実施すると発表。

期間は約2カ月で、全国67の消防本部と連携し、来年度中の本格稼働を目指す。

手順は、①119番通報を受電した際にマイナ保険証を準備し、②救急現場で確認、③口頭で同意を得て④医療情報を閲覧する。

前回の実証事業では、同意取得の際に課題があり、閲覧できた件数は少なかった。

市消防局のシミュレーションでは、活動時間短縮効果が見られ、マイナカード普及率も上昇している。

市長は保険証を持っている方に活用を呼びかけている。

救急搬送時にマイナ保険証活用で医療情報入手 前橋市が実証事業を実施へ

前橋市は7日、消防局による救急搬送の際、傷病者から通院歴や服薬情報などの医療情報を迅速・円滑に入手するためマイナ保険証を活用した実証事業を11日から実施すると発表した。期間は約2カ月で、11の救急隊が出動する全事案が対象。札幌や仙台、東京、川崎、名古屋など全国67の消防本部(局)と連携、得られたデータを総務省消防庁が分析・検証し、来年度中の本格稼働を目指す。

手順は、①119番通報を受電した際、傷病者のマイナ保険証を準備するよう依頼②救急現場で所持などを確認③口頭でマイナ保険証活用の同意を得る(本人の症状で同意を得ることが困難な場合に限り、同意不要で閲覧できる)④医療情報を閲覧し医療機関などを選定する。

前橋市では2年前にも同様な実証事業を全国6消防本部(局)と実施したが、「同意を得る際、書名を求める」としたため支障が出て課題となっていた。マイナカード普及率も課題で前回は全1906件のうち閲覧できたのは36件だった。

実際の事案をもとにした市消防局のシミュレーションによると、短縮効果は78分かかった救急活動で50分、45分の場合、30分だった。市内のマイナカード普及率は当時の58%から現在は70%を超えており、小川晶市長は「緊急時のことなので、保険証をお持ちの方はぜひ、活用してほしい」と呼びかけている。