72歳、第2の人生は地域と共に。親の介護、夫の死で何度も諦めかけた「高齢者のための場所を作る」夢は64歳でみごと花開いた

AI要約

佐竹輝子さんは、64歳で念願のカフェを開業し、地域活性化のために働いている。自身の経験や目標を通じて、地域に貢献している。

カフェは地域の人々の憩いの場となり、高齢者も含めて多くの人が訪れている。佐竹さんは地域の活性化に貢献し、地域の活動を通じて多くの人とつながっている。

佐竹さんはお金儲けよりも来店者の笑顔を大切にしており、その思いがカフェの運営を支えている。若い世代に地域活性化の活動を引き継ぐことも新たな目標として掲げている。

72歳、第2の人生は地域と共に。親の介護、夫の死で何度も諦めかけた「高齢者のための場所を作る」夢は64歳でみごと花開いた

やりたいことがあっても、さまざまな事情で挑戦できないこともある。だが諦めなければ、いつか道は開けるかもしれない。

地域活性のために64歳で念願のカフェを開業し、後進の育成をしながら働いている現在72歳の佐竹輝子さん。

年齢にとらわれず、本当の自分らしい生き方を見つけてチャレンジしている60歳以上の女性51人をインタビューした『60歳からの生き方図鑑 いくつになっても「今がしあわせ」と言える女性でありたい』(グラフィック社)からのインタビューを一部抜粋、再構成してお届けする。

ひばりカフェを経営しています。今年で開業して9年目を迎えます。私は週1日お休みするくらいでほぼ毎日お店に出て、3人のスタッフが日替わりで手伝ってくれています。10時~15時はモーニング、かんたんなランチメニュー、カフェメニューを、週3日「café bar ヒバリ」として16時~21時の夜の営業を始めました。2階には教室などができるイベントスペースもあります。

そもそもカフェを始めたのは、かつて高度経済成長の象徴で自分の自宅からも近く、思い出があった相武台団地の活性化の役に立ちたくて、飲食を提供する場というより、ここに住む人たちのコミュケーションの場になればと思ったからです。

9年目を迎え、団地内の高齢者の方も来ていただけるようになり、絵画教室などのイベントを企画すると、たくさんの方が参加していただけるようになりました。

また、地域の子どもたちを見守る活動「NPO法人ひよこ広場」の理事をしていて、月に1度、子ども食堂を開催しています。地域活性化の講座の講師の依頼や取材なども多く、こういった地域の活動を知っていただけるといいなと思っています。

自分がやりたかった、高齢者の居場所を作ることができました。経営は今でもギリギリで私のお給料は出ない月もありますが、もともとお金儲けが目的ではなかったので、来てくださる方の笑顔が一番の報酬です。

団地に住んでいる高齢者の方がカフェに来てくれて、ここが憩いの場にもなっていることが一番嬉しく思っています。せっかく賑わいを取り戻してきたのに、自分がいなくなったら終わってしまうのではだめだなと思っています。

そういった意味で志を同じくする若い世代にカフェだけでなく、地域活性化の活動を受け継いでもらえるように人を育てていくのもさらに新しい目標の一つです。