S&P500に上値余地、エヌビディアや米経済がけん引ーJPモルガン

AI要約

JPモルガン・チェースのトレーディングデスクでは、人工知能(AI)企業エヌビディアの好決算と米経済の堅調さにより、S&P500種株価指数には上昇余地があると見られている。

エヌビディア株はS&P500種の上昇分の4分の1を占めており、AI銘柄への投資が続いている。さらに、小規模なセグメントでのAI銘柄への投資が広がると予想されている。

JPMorganのアナリストは、半導体銘柄やバリュー株、景気敏感株などを含むバーベル型ポートフォリオ戦略を推奨している。

(ブルームバーグ): JPモルガン・チェースのトレーディングデスクでは、人工知能(AI)ブームの申し子であるエヌビディアがまたも市場予想を上回る好決算を発表したことに加え、米経済の底堅さが鮮明になっていることを受けて、S&P500種株価指数にはさらなる上値余地があるとみている。

「AIをテーマとした取引の勢いがまだ続いており、マクロ的な仮説も維持されていることから、今後も最高値更新が続く可能性が高い」と、米国マーケットインテリジェンス責任者アンドルー・タイラー氏らのチームがリポートで指摘した。タイラー氏は米成長率がトレンド並みかそれ以上であること、企業の好業績、米金融政策の現状維持が強気相場を後押しすると予想している。

快走が続くエヌビディア株は今年、S&P500種の上昇分の約4分の1を占めている。同指数はペースは落ちるものの、上昇は続くとJPモルガンのトレーダーは予想。投資家がより小規模なセグメントでAI銘柄を物色し始め、株高の裾野が大型ハイテク株以外にも広がるとみている。

タイラー氏はハイテク7社で構成する「マグニフィセント・セブン」と半導体銘柄に加え、銀行、クレジットカード、自動車メーカーや関連サプライヤー、住宅建設などのバリュー株や景気敏感株で構成されるバーベル型ポートフォリオ戦略を推奨している。

原題:JPMorgan Traders See Nvidia, Economy Fueling S&P 500 Gains (1)(抜粋)

--取材協力:Natalia Kniazhevich.

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