ボルボのトラックで「B100」燃料が利用可能に! トラック用のバイオ燃料に豊富な選択肢

AI要約

ボルボ・トラックスがトラック用の100%バイオディーゼル燃料である「B100」を発表。

バイオ燃料はCO2削減効果が高く、新たな再生可能燃料として注目されている。

バイオ燃料利用可能なトラックモデルが拡大し、環境への影響を減らす取り組みが進む。

ボルボのトラックで「B100」燃料が利用可能に! トラック用のバイオ燃料に豊富な選択肢

 スウェーデンのボルボ・トラックスは、トラック用燃料としてバイオディーゼル100%の「B100」燃料が利用可能になったと発表した。

 バイオ燃料はエネルギーの製造段階を含めたトータルでのCO2削減効果が高いとされる。トラックがB100燃料に対応したことで、脱炭素の手段も拡大しそうだ。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部

写真/Volvo Trucks

 ボルボ・トラックスは2024年5月16日、同社製のトラックが「B100」バイオディーゼル燃料で駆動できるようになったと発表した。輸送によるCO2排出量を今すぐに減らしたい顧客に、新たな再生可能燃料という選択肢を提供する。

 バイオディーゼルを利用可能なモデルを拡大するのは、トラックによる環境への影響を減らすという同社の戦略に沿った動きで、ボルボ・トラックスが提供している再生可能燃料オプションがさらに広がった。

 新たにB100燃料が利用可能となるトラックは、ボルボ「FL」「FE」「FM」「FMX」「FH」「FH16」の一部モデルとなる。

 バイオマス(生物資源)から製造するディーゼル燃料の「バイオディーゼル」は、B5(軽油に5%混合)やB20(同20%)など軽油に混合してして用いるが、B100は軽油と混合しない100%バイオ燃料。狭義のバイオディーゼルは、一般的にエンジン側での対応が必要となるため、認定された車両以外では利用できない。

 いっぽうHVOなど従来のディーゼルエンジンでそのまま燃焼できる燃料を「ドロップイン燃料」と言い、ドロップイン可能な100%バイオ燃料を「リニューアブルディーゼル」と呼び区別することがある。

 バイオ燃料は、いわゆる「ウェル・トゥ・ホイール」でのCO2削減効果が高いことが知られており、原材となるバイオマスの種類にもよるが、CO2排出量はディーゼル車より30%から70%少なくなる。

 (「ウェル・トゥ・ホイール」(WTW)はエネルギーの製造段階を含む全体的な排出量を、「タンク・トゥ・ホイール」(TTW)は車両自体からの排出を指している。バッテリーEVはTTWでは排出ゼロだが、WTWでの排出が多く、逆にバイオ燃料は局所的にCO2を排出するものの、WTWでの排出は非常に少ない)