米大統領選に絡む暴力、激戦州の有権者の半数が懸念-世論調査

AI要約

米激戦州の有権者の半数が大統領選に絡む暴力を懸念している。選挙戦とその結果が両極化した米社会における有権者の不安が強調されている。

ブルームバーグとモーニング・コンサルトの調査によれば、激戦州でのトランプ前大統領の支持率がバイデン大統領を上回っているが、選挙に関する不安は暴力だけでなく、誤情報や外国の干渉にも及んでいる。

バイデン氏が激戦州で支持率を伸ばしている一方、ネバダ州では調査結果に誤差が見られる。激戦州での選挙戦は依然として緊迫しており、結果がどう受け止められるか不透明である。

(ブルームバーグ): 米激戦州の有権者の半数が大統領選に絡む暴力を懸念していることが、最新の世論調査で分かった。辛辣(しんらつ)な選挙戦とその結果が両極化した米社会にどう受け止められるのか、有権者の不安が強いことを示唆している。

ブルームバーグ・ニュースとモーニング・コンサルトが行った5月の世論調査によれば、民主党および共和党支持者のほぼ同数がこうした懸念を抱いており、無党派層ではさらに多かった。

調査によると、勝敗を左右するとされる激戦州7州全体でトランプ前大統領の支持率はバイデン大統領を4ポイント上回った。

選挙を巡る不安は暴力にとどまらない。誤情報に対する懸念は60%、外国の干渉に関する懸念は46%に上った。選挙が公正かつ合法的で、不正がないとほとんど、または全く確信できないとする回答はより少ないが、3月以降で見ると増加している。

ブルームバーグの調査はアリゾナ、ジョージア、ミシガン、ネバダ、ノースカロライナ、ペンシルベニア、ウィスコンシン各州の有権者4962人を対象に5月7ー13日に実施した。統計上の誤差はプラスマイナス1ポイント。

ミシガン、ペンシルベニア、ウィスコンシン各州の 「青い壁 」と呼ばれる激戦州では、トランプ、バイデン両氏の差は2ポイント以内にとどまった。バイデン氏はこれら3州を制し、民主党の牙城とされる州を確実に押さえれば勝利するか、少なくとも選挙人の獲得数で引き分けとなる。

バイデン氏はまた、南部の激戦州でも4月から支持率を伸ばした。ノースカロライナ州は7ポイント、アリゾナ州で5ポイント、ジョージア州で3ポイント、ネバダ州では互角まで、トランプ氏との差をそれぞれ縮めた。

ただ、ネバダ州は7州の中でも最も誤差が大きく、最近の世論調査とは異なる傾向を示した。ブルームバーグ・ニュースとモーニング・コンサルトが行った4月の世論調査では、トランプ氏との差は8ポイントあった。5月に発表されたニューヨーク・タイムズとシエナ大学が行った世論調査では、トランプ氏はネバダ州でバイデン氏に12ポイント差をつけていた。